消費税増税に反対するブログ

消費税の財源のほとんどが法人税減税に消えている!消費税を廃止し、物品税制度に戻そう!(コメントは、異論や反論も大歓迎です)

【緊急拡散】消費税収の72.1%が法人税減税の穴埋めに消えている

消費税収のうち約10%しか社会保障の充実に使われていない

 2022年7月10日に実施される予定の参院選に向けて、NHKの「日曜討論」で各党の政策責任者による討論会が6月19日に行われ、自民党高市早苗政調会長がれいわ新選組の主張に反論した。参院選の争点で、消費税廃止を訴えたれいわの大石晃子政審会長は「岸田政権は1%たりとも減税しない、とドヤ顔で言い放った。おかしい。法人税は減税。お金持ちはさんざん優遇してきた。自公政権は鬼であり、資本家の犬と言わざるを得ない」と強調した。

 実際に、消費税収のほとんどは法人税減税に消えていて、1989~2020年度まで日本人が払った消費税は計447.5兆円なのに対し、法人税は国と地方合わせて税収が29.8兆円であった1989年度と比較すると計322.7兆円も減収しており、これは消費税収の72.1%が法人税減税の穴埋めに消えた計算になる(図29を参照)。

 

 それに対し、高市氏は「れいわ新選組の方から、消費税が法人税の引き下げに流用されているかのような発言がこの間から何度かあったが、全くの事実無根でございます。消費税の使途は社会保障に限定されている。地方分も社会保障にしか使えない。でたらめを公共の電波で言うのはやめていただきたい」と発言した。すぐさま大石氏は挙手し、反論しようとしたが、直後の発言機会は与えられなかった。

 しかし、消費税はもともと「直接税(法人税所得税)の割合が高すぎる。直接税を下げて間接税を増やすべきだ」という直間比率を是正する目的で導入されており、「消費税は法人税減税の穴埋めのために増税されてきた」という大石氏の主張は当初の目的からしても正しいのである。また、内閣府の「社会保障と税の一体改革における財源使途の状況」によれば、消費税8%増税の初年度2014年度の増収分は4.95兆円だったが、このうち社会保障の充実に使われたのは0.5兆円と全体の約10%に過ぎない。「消費税収が社会保障の充実に使われていない」というのは他ならぬ内閣府自身が認めているのだ(画像を参照)。

 

 更に、2012~2020年の安倍政権は2013年以降の約6年で診療報酬や介護報酬、生活保護などの社会保障費を少なくとも3兆8850億円も削減したことが明らかになっている。自民党は2012年にお笑い芸人の母親が生活保護を利用していた問題に便乗して生活保護そのものに対するバッシングを煽っており、同年4月27日に発表された日本国憲法改正草案の24条にも『家族は、互いに助け合わなければならない』という条項が新設されている。

 これを削除しない限りどれだけ自民党が「消費税を社会保障に使う」と言っても『家族の問題は家族だけで解決してね』と自己責任論で見捨てる改憲案と矛盾することになるだろう。

 

 

1989年当時の税率なら国の法人税収は30.7兆円にものぼっていた

 高市氏と大石氏のやり取りをめぐって、関東学院大学経済学部教授の島澤諭氏は「法人税が減った原因は、国内企業の活力と国際競争力を維持する観点から『課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる』という方針の下で法人税改革が進められたことと、国内景気低迷の結果と言えます」と述べている。だが、企業の経常利益はバブル崩壊後も拡大しており、1989年度の38.9兆円から2020年度の62.9兆円まで増加している。経常利益が増えて法人税収が減っているのは明らかに法人税減税が原因なのだ。

 もし、2020年度の経常利益に1989年当時の税率が適用された場合、単純比較で法人税収は国税だけで30.7兆円にものぼっていたと予想され、これは2020年度の法人税収である11.2兆円より19.5兆円も多かったことになる(図30を参照)。

 

 また、島澤氏は「国際競争力を維持する観点から法人税改革が進められてきた」と言うが、スイスに拠点を置く国際経営開発研究所(IMD)の調査では、日本の国際競争力ランキングは1992年の1位から2022年の34位まで下落している。法人税の基本税率は2022年が23.2%なのに対し、1992年が37.5%にものぼっていることから法人税の高い時代のほうが国際競争力を発揮していたと言うことができる。ちなみに、世界一法人税が高いと言われていたアメリカの国際競争力は長年上位を維持していたが、トランプ政権が法人税減税を行ってから2018年の1位から2022年の10位に低迷している。

 更に、個人向け・法人向けに金融系のウェブサービスを提供している株式会社マネーフォワードは法人税減税のメリットについて「日本の産業、特に製造業を国内回帰させ、企業の空洞化を食い止めることが期待されています」と述べている。だが、経産省の海外事業活動基本調査によれば、海外に拠点を置いて活動する企業の数を表した現地法人企業数は1985年度の5343社から2020年度の25703社まで約4.8倍も増加していて、法人税の高い時代のほうが企業は国内で仕事をしていたのだ(図31を参照)。

 

 前述の海外事業活動基本調査(2017年度)では、海外に進出する企業に対して移転を決定した際のポイントについて3つまでの複数回答で聞いているが、その中で法人税が安いなどの「税制、融資等の優遇措置がある」を選択した企業は8.0%と一割にも満たなかった。それに対し、企業が海外進出を決定した理由としてトップに挙げたのは「現地の製品需要が旺盛または今後の需要が見込まれる」の68.6%で、法人税を減税するよりも消費税を廃止して個人消費による需要を創出すれば、企業が国内に留まってくれる可能性が高いということだろう。

 

 

<参考資料>

全労連、労働総研編 『2022年国民春闘白書・データブック』(学習の友社、2021年)

梓澤和幸、澤藤統一郎、岩上安身 『前夜 日本国憲法自民党改憲案を読み解く』(現代書館、2013年)

 

自民党高市早苗政調会長がれいわに猛撃「でたらめを公共の電波で言うのは止めて」

https://www.tokyo-sports.co.jp/social/4265357/

「消費税減税」こそが自民党のアキレス腱

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12750629133.html

新勢力の結集めざし熱こもる山本太郎の演説

https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/11671

社会保障費3.9兆円削減 安倍政権の6年間

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-10-26/2018102601_01_1.html

「消費税は法人税減税の穴埋めに使われている」は誤解

https://news.yahoo.co.jp/byline/shimasawamanabu/20220629-00303186

法人企業統計 令和2年度年次別調査

https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/r2.pdf

税収に関する資料 一般会計税収の推移

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/010.pdf

アントレプレナーシップとは?新ビジネス創造に欠かせない必要スキル

https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/331/

法人課税に関する基本的な資料 法人税率の推移

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/082.pdf

World Competitiveness Rankings

https://www.imd.org/centers/world-competitiveness-center/rankings/world-competitiveness/

法人税減税による4つのメリットまとめ

https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/14110/

海外事業活動基本調査

https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kaigaizi/index.html

『経理ウーマン2022年1月号』と『租税政策論』から消費税増税とインボイス制度の問題点を考える

 

益税の額は免税業者を縮小した影響で4分の1以下に減少している

 内閣府が2022年5月18日に発表した2021年のGDP成長率は物価変動の影響を除いた実質が1.7%、物価変動の影響を含めた名目が0.7%だった。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に経済が落ち込んだが、2021年の主要先進国の名目GDP成長率はカナダが12.6%、アメリカが9.8%、イギリスが7.8%、フランスが7.6%、スウェーデンが7.5%、デンマークが6.2%、ドイツが6.0%と日本よりはるかに高くなっている。

 また、2022年に入ってからは景気が後退していく中で物価上昇が同時進行する「スタグフレーション」という言葉をよく耳にするようになったかもしれない。実際に、2022年4月の消費者物価指数(対前年比)を調べると、生鮮魚介や生鮮野菜などの生鮮食品の価格はプラス12.2%、ガソリンや電気代などのエネルギーの価格はプラス19.1%、水道光熱費の価格はプラス15.7%、ガス代の価格はプラス17.5%と生活必需品が非常に高騰している。

 

 だが、消費者物価指数の中で最も重要なコアコアCPI(食料〔酒類を除く〕及びエネルギーを除く総合)は、2022年4月に対前年比プラス0.1%程度OECDに加盟している35ヵ国の中で最も低い(図26を参照)。主要先進国のコアコアCPI(対前年比)はアメリカが6.2%、イギリスが5.4%、カナダが4.9%、スウェーデンが4.1%、ドイツが3.8%、デンマークが3.3%、フランスが2.6%である。

 インフレには原材料費の急激な上昇により引き起こされる「コストプッシュインフレ」と、景気の拡大に伴って総需要の伸びが総供給に追いつかなくなるために生じる「デマンドプルインフレ」があるが、日本の場合はコストプッシュインフレが起こってもデマンドプルインフレはほとんど発生していないのが現状だろう。

 

 しかし、それにも関わらず日本の政治家やマスコミは更なる消費税増税の布石を打とうとしている。例えば、自民党宮澤洋一税制調査会長は2021年11月19日に消費税を10%以上に引き上げる可能性について、「かなり有力な選択肢として議論されることは間違いない」と発言し、日経新聞の大林尚編集委員も2022年2月6日に『消費税、参院選で信を問え』という記事で、「カネのなる木はないという真実は万国共通である。賢明な歳出を徹底させる傍らで増税構想への着手は早いに越したことはない」と述べている。

 更に、財務省は同年2月24日から始まったロシア軍のウクライナ侵攻を利用して、今後は「軍事費を捻出するために消費税を15~20%に増税しろ」と言ってくる可能性が高いだろう。実際に、明治時代から昭和初期まで税金は戦費調達のために存在していて、消費税の前身である「物品税」や給料から所得税を控除する「源泉徴収」は第二次世界大戦中の1940年に導入されているからだ。

 

 その上、2023年10月からはインボイス制度(適格請求書等保存方式)が導入され、課税事業者への転換を迫られる年間売上1000万円以下の事業者にとっては実質的な増税となる。もともと、消費税は1970~80年代にかけて大平政権や中曽根政権が導入しようとしたときに中小企業の根強い反対があったため、竹下政権は年間売上3000万円以下の事業者は消費税を納めなくてもいいという特例措置を設けた。

 だが、それから15年が経って2004年に小泉政権は免税業者の年間売上を3000万円から1000万円以下に縮小している。小泉政権は「在任中に消費税を引き上げない」という公約を掲げていたが、実際には免税業者を縮小することで年間売上1000~3000万円の事業者に対して増税を行ったと言えるだろう。

 

 また、3000万円から1000万円以下に縮小された免税業者をほとんど廃止しようとしているのが今回のインボイス制度(適格請求書等保存方式)である。適格請求書等保存方式とは、「適格請求書発行事業者登録制度(いわゆる事業者登録制度)」を基礎として、原則として適格請求書発行事業者から交付を受けた「適格請求書」「適格簡易請求書」または「これらの書類の記載事項に係る電磁的記録(電子インボイス)」の保存を仕入税額控除の要件とするものだ。

 したがって、「適格請求書等の保存を要しない取引」に該当するものを除いて、免税事業者や消費者からの課税仕入れは仕入税額控除の対象とならず、適格請求書発行事業者は年間売上が1000万円以下になっても、取り止めの手続きを行わない限り免税事業者となることはできないのである。インボイス制度の中止を求める「STOP!インボイス」の試算によれば、インボイス制度が導入された場合に年収200万円の人なら納税額が製造・建設業で5万4545円、飲食業で7万2727円、サービス業で9万909円、不動産業で10万9091円も増加するという。

 

 とはいえ、自分の言葉でインボイス制度の問題点を説明しても伝わりづらいので、経理ウーマンの2022年1月号に掲載された税理士の小林俊道氏が書いた『消費税「インボイス制度」の疑問にまるごと答えるQ&A』というインボイス制度に賛成する記事を紹介しながら反論したい。

 小林氏は同記事の中で「消費税はその名の通り消費者が負担する税で、事業者に負担を求めるものではありません。ですが、消費者が物品を購入したりサービスを利用したりする度に税務署に税金を納めるというのは現実的に不可能です。そのため、事業者が消費者から消費税相当額を預かり、消費者に代わって事業年度ごとにまとめて納税をする仕組みがとられています」と述べている。

 しかし、販売価格に上乗せされた消費税を、モノを買うときに消費者が負担するのは事業者が値引きしていない場合で、中小・零細企業の中には少しでも商品を安く売るために消費税を価格に転嫁できないこともあり、結果的に自腹を切って納税する例が少なくない。実際に、全国商工新聞が2018年8~9月に行った調査によれば、「消費税が10%に増税された場合に価格を転嫁できなくなる」と答えた割合は宿泊・飲食業で82.7%、流通・商業で55.2%、サービス業で55.1%、建設業(建設設計を含む)で54.8%、食料・繊維・木製品・印刷関連製造業で48.1%、金属・機械器具製造業で31.9%にものぼっている(画像を参照)。

 

 その上、消費税法の第5条には「事業者は、国内において行った課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れにつき、この法律により消費税を納める義務がある」という条文が存在し、1990年3月26日の東京地裁では「消費税分は対価の一部としての性格しか有しないから、事業者が当該消費税分につき過不足なく国庫に納付する義務を、消費者との関係で負うものではない」という判決が確定している。

 小林氏が税理士でありながら「消費税は事業者が納める税金」だという事実を認めないのは、どの事業者も売上に対して一律の額が徴収される消費税という税制に欠陥があることを隠したいからだろう。

 

 更に、小林氏はインボイス制度が導入される理由について「消費税が国庫に納税されずに一部の事業者の手元に残る益税問題の解決」を挙げ、「こうした益税の存在は税の公平な負担の観点から永らく問題とされていて、消費税率が段階的に引き上げられてくる中で益税の規模も無視できないものとなってきました」と説明している。

 だが、国税庁のホームページを見ても益税が年間どれくらい発生しているのか全く公表されておらず、過去のデータを調べると橋本恭之氏と鈴木善充氏が2012年に出版した『租税政策論』の中で1990年から2005年にかけて益税の推移が5年ごとに掲載されているのみだった。同書によれば益税の推移は1990年が2.1兆円、1995年が1.9兆円、2000年が2.1兆円、2005年が0.5兆円となっていて、2000年から2005年にかけて益税の額が4分の1以下に減少したのは、2004年に免税業者の年間売上を3000万円から1000万円以下に縮小した法改正の結果によるものだとされている。

 実際には益税の額が減少しているにも関わらず、「益税の規模が無視できないものとなってきたからインボイスの導入が必要」とミスリードを続けるのは、「少年犯罪が凶悪化している」とデマを煽って教育基本法の改正や小中学校の道徳教科化が進められたことに通じる部分があるだろう。

 

 

消費税増税が世代間格差を促進して男性の生涯未婚率を上昇させる

 その一方で、1990年から2005年にかけて益税の推移をわかりやすく掲載していた橋本恭之氏と鈴木善充氏の『租税政策論』の内容にも大いに問題があると言えるだろう。

 本書の170~171ページでは消費税と景気の関係について、税率を5%に引き上げた1997年に消費支出が大きく落ち込んだグラフを示して、「この図から見ると消費税増税が景気を悪化させた原因と考えられる。しかし、当時はバブル崩壊後の不良債権処理の遅れから金融機関の破綻が相次ぎ、アジア通貨危機など対外的な要因による景気悪化も存在した」と述べている。

 だが、国民の個人消費を表した1981年以降の名目家計最終消費支出(帰属家賃を除く)の前年からの増加量を見ると1997年までは基本的に消費がプラス成長していたのに対し、1997年以降は増加量がゼロ付近をうろついたり、マイナスになったりする状況が続いている(図27を参照)。つまり、1997年までは着実に成長していた消費が5%増税によって一向に伸びなくなり、むしろ縮小していく傾向となったのである。このことから1997年以降の景気悪化はアジア通貨危機ではなく、消費税増税が原因だというのがわかるのではないだろうか。

 

 また、1997年に駆け込み消費の反動減が生じたことについて「消費税5%への引き上げは増税だけが単独で行われたわけではなく、所得税と住民税の大規模な先行減税も行われていた。しかも、将来の税率引き上げをアナウンスした上での先行減税であり、税率引き上げ前の駆け込み消費を促進して、その反動減が1997年に生じたものと考えられる」と述べている。

 確かに、消費税を5%に増税した直前には景気対策として1994年度に所得税と住民税の特別減税(5.5兆円)が実施され、1995年度と96年度にはそれぞれ所得税と住民税の制度減税(3.5兆円)と特別減税(2.0兆円)が実施された。それとは対照的に、2014年に消費税を8%に増税した直前には、基準所得税額の2.1%が課税される復興特別所得税が2013年から始まっている。

 そのため、1997年に駆け込み消費の反動減が生じた原因が所得税と住民税の先行減税なのであれば、所得税増税が行われた2014年より1997年のほうが名目家計最終消費支出の落ち込み幅が大きくなければならない。

 

 しかし、国民経済計算のデータを確認すると消費税を5%に増税する前の1997年1-3月期の名目家計最終消費支出は年率プラス6.6%だったのに対し、増税後の1997年4-6月期は年率マイナス5.9%と落差が12.5%だった。その一方で、消費税を8%に増税する前の2014年1-3月期の名目家計最終消費支出は年率プラス11.7%だったのに対し、増税後の2014年4-6月期は年率マイナス14.1%と落差が25.8%だった。

 このことから、1997年に駆け込み消費の反動減が生じたのは所得税と住民税の先行減税ではなく消費税増税が原因であり、名目家計最終消費支出の落ち込み幅が1997年より2014年のほうが大きかったのも、5%増税より8%増税のほうが国民にとって痛税感が強いからだと言えるのではないだろうか。

 

 その他にも、消費税引き上げと消費行動の変化について述べた173ページでは、「消費税の使い道の違いも景気に対して異なる影響を与えることになる。鳩山由紀夫政権を受け継いだ菅直人政権は、景気対策として消費税増税と歳出増加という第3の道を取ることを表明していた。確かに、消費税の増税分が確実に雇用を促進する分野で賢い財政支出として使われるのであれば財政再建と景気回復が両立する可能性もある」と述べている。

 だが、実際に菅政権では2010年6月14日に麻生~鳩山政権が廃止したプライマリーバランス黒字化目標を復活させ、翌2011年は東日本大震災が発生したにも関わらず政府の公共投資を表した名目公的固定資本形成の額が過去30年間(1991~2021年)で最低だった年であり、菅政権で賢い財政支出が行われていたとは言えないだろう。

 

 とはいえ、『租税政策論』が出版された2012年から10年が経って日本の雇用環境が大幅に改善されたのではないかと思っている人も多いかもしれない。しかし、2011~2021年の就業者数を性別で見ると女性が348万人増加したのに対し、男性は72万人程度(女性の20.7%)の増加に留まっていて女性ほど雇用改善の恩恵を受けていないのだ。その上、男性の中でも2011~2021年にかけて65歳以上の就業者数は187万人増加しているのに対し、現役世代に当たる25~44歳の就業者数は合計で237万人も減少してしまった(図28を参照)。

 2012年から10年が経っても同書で想定された「財政再建と景気回復の両立」は25~44歳男性に限れば全く達成されておらず、出生数が2011年の105.1万人から2021年の84.3万人まで10年間で20万人以上減少してしまったのも消費税増税こそが子育て世代にとって大きな負担になっているからではないだろうか。

 

 更に、所得階級別にみた逆進性について述べた180ページでは、『所得階級別消費税負担額と負担率』のグラフを示して「第Ⅰ分位(低所得者)の負担率が4.0%であるのに対して、第Ⅹ分位(高所得者)の負担率は2.6%となっており、消費税には負担の逆進性が見られることになる」と認めた上で、「ただし、この消費税の逆進性は一時点の負担を捉えたものに過ぎない。若年期には所得と消費水準が低いために一時的に消費税の負担は逆進的になるものの、壮年期になるといずれは所得水準が上昇して逆進性の度合いが緩和される」と述べている。

 しかし、今の中高年は高度経済成長期やバブル期に青春を過ごした世代であり、国税庁のデータによれば2020年の平均年収は男性が532.2万円、女性が292.6万円と230万円以上の格差がある。所得が向上することによって消費税の負担が緩和されるのであれば、男性よりも女性のほうが逆進性の影響を受けやすいと言えるだろう。

 

 また、『岸田政権は消費税廃止と一律の現金給付で「令和の所得倍増」を達成すべき』の記事でも指摘した通り、男性の中でも世代間の収入格差が存在していて1957年度生まれの大卒男性は22歳から42歳までの20年間で年収が3.12倍も増加したのに対し、1977年度生まれの大卒男性は同じ期間で年収が1.98倍しか増加していない。

 1957年度生まれと1977年度生まれでこれだけ収入格差が生じているのは、日本経済のデフレーションが長引いている影響も大きいだろう。財務省はよく「消費税を増税すれば富裕高齢者の消費によって税収が上がり、将来的な年金支出を通して貧しい若年層に再分配できる」と言うが、実際に消費税増税はむしろ世代間格差を促進し、男性の生涯未婚率を上昇させる原因になっているのかもしれない。

 しんぶん赤旗総務省の全国消費実態調査を使って2018年に行った試算によれば、消費税を10%(軽減税率を含む)に増税した場合に、年収2000万円以上の世帯における消費税負担率は1.8%程度なのに対し、年収200万円未満の世帯では10.5%にものぼっていて逆進性は確かに存在するのだ。

 

 2022年に入ってからマスコミはウクライナ危機のことばかり煽っているが、7月10日に実施される予定の参院選の「ウラの争点」は間違いなく消費税増税インボイス制度の問題である。税金を中心としてライフマネーにまつわる様々な情報を発信するZEIMOの調査によれば、与党の自民党公明党インボイス制度の導入に賛成していて、野党でも日本維新の会は「コロナ禍の影響を考慮して延期も検討すべきだが、インボイス制度は必要である」と容認し、社民党インボイス制度について特に言及していない。

 それに対し、日本共産党、国民民主党、れいわ新選組インボイス制度の導入に反対していて、立憲民主党も当初はコロナ禍が過ぎるまで延期すべきと表明していたが、インボイス制度を導入しなくても適正な課税が可能であると判断したため、3月30日にインボイス制度中止法案を国会に提出している。消費税増税に反対する人は、今回の参院選で是非ともインボイス制度の導入に反対する政党に投票して岸田政権に危機感を与えてほしいと思う。

 

 

<参考資料>

森永康平 『スタグフレーションの時代』(宝島社、2022年)

小此木潔 『消費税をどうするか 再分配と負担の視点から』(岩波書店、2009年)

金井恵美子 『軽減税率・インボイス対応 消費税 中小事業者の特例パーフェクトガイド』(ぎょうせい、2018年)

小林俊道 『消費税「インボイス制度」の疑問にまるごと答えるQ&A』「経理woman」(研修出版、2022年1月号)

橋本恭之、鈴木善充 『租税政策論』(清文社、2012年)

藤井聡 『「10%消費税」が日本経済を破壊する』(晶文社、2018年)

 

国民経済計算 2022年1-3月期 1次速報値

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2022/qe221/gdemenuja.html

OECD Nominal GDP forecast

https://data.oecd.org/gdp/nominal-gdp-forecast.htm

消費者物価指数(CPI) 時系列データ

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00200573&tstat=000001150147

OECD Inflation(CPI)

https://data.oecd.org/price/inflation-cpi.htm

持続的な賃上げ、実現に意欲 将来の消費増税「有力な選択肢」

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111901177&g=eco

消費税、参院選で信を問え カネのなる木はない

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD01DFM0R00C22A2000000/

令和5年から始まるインボイス制度。何が変わるのか

https://www.docomo.ne.jp/biz/special/column/00222/01.html

【消費税増税①】なぜ増え続ける?増税の裏に隠された歴史

https://www.youtube.com/watch?v=BHt32bB1Dqw

STOP! インボイス

https://stopinvoice.org/

消費税10%で廃業を検討2桁も

https://zenshoren.or.jp/shoukai/chousa/181112-05/181112.html

昭和六十三年法律第百八号 消費税法

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=363AC0000000108

判決確定「消費税は対価の一部」 「預り金」でも「預り金的」でもない

https://www.zenshoren.or.jp/zeikin/shouhi/060904/060904-1.html

益税額の推計 菊地和巳税理士事務所

https://k-kikuchi-zeirishi.com/paper-3-3/

労働力調査 長期時系列データ

https://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.html

令和2年分 民間給与実態統計調査

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf

消費税増税低所得者に配慮」と言うが

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-10-19/2018101901_03_1.html

インボイス制度が廃止・延期になる可能性はあるの?

https://zeimo.jp/article/43601

女性の貧困問題と男性の性欲問題から日本のジェンダーについて考える

夫婦別姓ではなく政府の緊縮財政によって家族は崩壊する

 2021年は大物政治家や著名人の失言が相次いだ年だった。その代表的な例は2月3日に森喜朗元首相が日本オリンピック委員会の臨時評議委員で、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」「女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制しておかないとなかなか終わらない」と発言したことが問題になった。

 森氏は2003年6月にも「子供を一人もつくらない女性が、自由を謳歌して、楽しんで年を取って税金で面倒みなさいというのはおかしい」と発言したことが問題になっており、もともと女性蔑視の思想を持っていたことが改めて明らかになったと言えるだろう。

 

 だが、私がそれ以上に問題だと思っているのは、経済同友会櫻田謙悟代表幹事が2021年2月16日に企業で女性の役員登用が進んでいない理由を「女性側にも原因がないことはない」とし、「チャンスを積極的に取りにいこうとする女性がまだそれほど多くないのではないか」と発言したことだ。

 経済同友会をはじめとする財界は1990年代に『新時代の「日本的経営」―挑戦すべき方向とその具体策』として従業員を「長期蓄積能力活用型」「高度専門能力活用型」「雇用柔軟型」の3つのタイプにわけた。そのうち最後のタイプに当たる「雇用柔軟型」として非正規雇用派遣労働者を大幅に増やす提言していたのだが、労働力調査を見ると非正規雇用の割合(2020年)は男性が22.2%なのに対し、女性は54.4%にものぼっている。経済同友会の提言は結局のところ、女性の非正規雇用を大幅に増加させる原因になったのである。

 

 また、時系列のデータでは15~24歳女性の非正規雇用率が1992年の20.4%から2020年の51.5%へと上昇し、年収200万円以下で働くワーキングプアの女性も1992年の550.8万人から2020年の837.9万人まで増加してしまった(図23を参照)。

 意外かと思われるかもしれないが、日本で最も女性の社会進出が進んでいたのは1990年代前半のバブル期であって、それ以降は逆に貧困化して女性の社会進出が後退する時代に入りつつあるのだ。労働規制の緩和によって経済同友会が率先して女性が社会進出するチャンスを奪ってきたというのに、役員登用が進まない理由を女性のせいにするのは無責任極まりないだろう。

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 その他にも、森喜朗氏のような大物政治家の失言が生まれる背景には日本は海外と比べて女性の国会議員比率が著しく低いという問題も存在するのではないだろうか。各国の国会下院(日本は衆院)または一院制の国で女性議員の割合を見ると、日本は9.9%と世界191ヵ国の中で165位(2020年1月現在)に留まっている。私が日本で女性の国会議員が増えない理由は、自民党の女性政治家にも原因があるのではないかと思っている。

 例えば、消費税増税の問題でも自民党の男性政治家なら支持できるかどうかは別として安藤裕氏や西田昌司氏など消費税廃止を掲げる人物が存在していたのに、女性でそうした人はほとんどいないように感じる。日本では、男性政治家よりも女性政治家のほうが緊縮財政を推進する財務省に媚びないと出世できない現実があるのかもしれない。

 それどころか、2010年代には自民党の女性政治家から社会保障の削減を正当化する発言が相次いだことは注目すべきだろう。

 

 『Voice』の2012年8月号ではお笑い芸人の母親が生活保護を利用していた問題で片山さつき氏が「かつての日本にはあった『生活保護を受けるなんて、となり近所に恥ずかしい』といった価値観が徐々に失われつつある」と発言したことが問題になり、『新潮45』の2018年8月号では杉田水脈氏が「LGBTカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」と発言したことが問題になった。

 実際には政府が貧困層LGBTを支援して社会保障を充実させれば、名目GDPの「政府最終消費支出」が増加して国の経済成長にもつながるのだが、日本人の多くは「政府が支出を増やしたら子孫に借金を残す」「国民が使ったお金はそのまま消える」と勘違いしているため、片山氏や杉田氏のような生活保護利用者とLGBT当事者への差別を煽る政治家が当選する状況を生んでいるのだろう。

 

 更に、2021年2月18日には放送されたNHKのドキュメンタリー番組「夫婦別姓 結婚できないふたりの取材日記」で、選択的夫婦別姓の実現を願う夫妻のインタビューに応じた亀井静香氏の発言が物議を醸していた。番組は法律婚を選ばず夫婦別姓での事実婚を選んだ映像制作に携わる男性と妻が自分たちの2年半にわたる取材や葛藤の記録をまとめたドキュメンタリーで、選択的夫婦別姓制度に賛同する与野党の国会議員とのやり取りや、自民党本部で開かれた勉強会に2人が当事者として招かれた様子も収録されている。

 

 夫妻は取材を続ける中で、国会議員時代から夫婦別姓に反対してきた亀井氏のもとを訪れた。妻が「そもそもなぜ日本では夫婦同姓でないと結婚が認められないのか」と質問すると、亀井氏は「勝手なことをやっている人に国家が全部合わせてたらどうするんだよ。国家から恩恵を受けたいと思うのであれば、国家のルールに対してある程度妥協しないと生きていけないだろ」と開き直った。これはまるで他人に価値観を押し付ける全体主義者の発想である。

 亀井氏は新自由主義に批判的で消費税増税原発再稼働に反対するなど評価できる点も多いが、この発言だけで今までの功績が全て台無しになってしまうような気がした。

 

 岸信介の時代から自民党と親密な関係を続けている統一教会政治団体である国際勝共連合夫婦別姓に反対する理由について、「明治以来の日本の夫婦同氏制度は、家族としての一体感を強め子供を第一に考える家族愛の在り方である」と説明している。

 しかし、厚労省総務省のデータによれば過去50年間(1969~2019年)における離婚率と男性の完全失業率は強い相関関係を示しており、夫婦同姓であっても政府の緊縮財政によって労働環境が悪化すれば家族は簡単に崩壊してしまうのだ(図24を参照)。

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 亀井静香氏にしても国際勝共連合にしても夫婦別姓反対派に共通するのは、「現代の日本人は甘やかされている」「日本で少子化が進んだのは女性や若者が結婚しなくなったから」という思い上がった態度ではないだろうか。

 私は夫婦別姓であっても同姓であっても、消費税を廃止して個人消費による需要を創出し、子育て世代の所得を増やして1970~80年代のような年間の名目GDP成長率が5%を超える経済状況を続けていけば確実に少子化は改善されることを強調しておきたい。

 

 

男子に対する性教育が政治家のセクハラ発言を根絶させる

 その一方で、野党でも立憲民主党本多平直氏が2021年5月10日に実施された性犯罪刑法改正に関するワーキングチームにおいて、「例えば50歳近くの自分が14歳の子と性交したら同意があっても捕まることになる。それはおかしい」「12歳と20歳代でも真剣な恋愛がある」「日本の性交同意年齢は他国と比べて低くない」とロリコンを思わせる発言をしたことが物議を醸していた。

 本多氏については発言の責任を取って議員辞職したが、中学生の頃から性の問題と向き合ってきた自分からすればこうした失言が生まれる背景についてもっと目を向ける必要があるように思う。

 

 例えば、私は2ちゃんねるツイッターなどで政治以外のテーマについても閲覧しているが、ロリコンで悩んでいる男性は非常に多いというのが正直な感想である。実際にインターネットの調査サイト「しらべぇ」が2018年12月に全国20~60代の男女計1664人を対象に「成人した後、小学生以下の児童に性的興奮を覚えたことがあるか?」という質問を行ったところ、「ある」と回答した割合は女性で5.1%なのに対し、男性では11.3%にのぼっている。

 男性の1割以上が「小学生以下の児童に性的興奮を覚えたことがある」と回答していることからロリコンの趣味を持っている人は一定の割合で存在するのが現実なのだ。

 

 また、非正規雇用の割合に男女格差が存在することは前述した通りだが、男性の間でも45~54歳の非正規雇用率(2020年)が8.2%程度なのに対し、15~24歳の非正規雇用率は47.1%にものぼっている。時系列のデータでは15~24歳男性の非正規雇用率が1991年の21.4%から2020年の47.1%へと上昇し、年収200万円以下で働くワーキングプアの男性も1991年の157.2万人から2020年の326.6万人まで増加してしまった(図25を参照)。

 その影響で50歳までに一度も結婚したことのない人の割合を示す生涯未婚率(男性)は1990年の5.57%から2020年の25.70%まで上昇している。今の日本では低収入でモテない男性がアイドルや二次元に依存せざるを得なくなっているのだ。

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 フリーランスライターの香月真理子氏は2007年に女児を性的に描写したロリコン漫画で生計を立てている30代の男性に児童ポルノ禁止法についてどう思っているか取材したところ、「小児性愛者が十分に満足できる代替手段を与えずに、一ヵ所を締め付けても別の場所で性欲が噴き出すだけ。児童ポルノを無思慮に規制したら今度は現実の女児に向かいかねません」と答えたという。

 ロリコンを減らすためには表現規制よりも積極財政で20~40代男性の所得を増やして、恋人ができる状況にまで持っていく必要があるだろう。

 

 だが、日本の国政選挙ではジェンダー平等の問題が争点になっても男性の貧困問題についてはほとんど争点になっていないように感じる。例えば、2021年10月31日に実施された衆院選では消費税廃止を掲げるれいわ新選組山本太郎氏、大石晃子氏、多ケ谷亮氏の3人が当選した一方で、日本共産党は選挙前の12議席から2人減らして10議席となってしまった。

 しかし、私がそれ以上に疑問を感じたのは共産党志位和夫委員長が11月1日の記者会見で発言した内容だった。志位氏は衆院選共産党議席と得票数を減らしたことに対する引責辞任の可能性について「責任はないと考える」と否定し、その理由として「我が党は政治責任を取らなければならないのは間違った政治方針を取った場合だ。今度の選挙では、党の対応でも野党共闘でも方針そのものは正確だったと確信を持っている」と言い訳に終始した。

 もし、志位氏が「今回の選挙で日本共産党はれいわ新選組に票を奪われました。だから我が党は2022年の参院選に向けて消費税廃止を掲げます」と発言したら私は高く評価していただろう。残念ながら今の共産党は「自民党が長年進めてきた新自由主義政策から転換するために議席を増やしたい」と本気で思っていないようである。

 

 私は衆院選の前日だった2021年10月30日に新宿駅で行われた街頭演説でれいわ新選組日本共産党のパンフレットをもらってきた(写真を参照)。その中身を見るとまずれいわ新選組は消費税廃止が真っ先に書かれており、次に安定雇用の実現や公共事業の復活など積極財政の政策が並んでいる。

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 それに対し、日本共産党のパンフレットには「政権交代をはじめよう」「ジェンダー平等の実現」という抽象的なスローガンが強調されており、持ち前の政策だった消費税廃止については全く書かれていないのだ。共産党が消費税廃止を引っ込めてしまったのは、立憲民主党と共闘する際に消費税増税に賛成する連合(日本労働組合総連合会)に譲歩したからだろう。

 1989年に竹下政権が消費税を導入した当時、日本共産党だけでなく社会党公明党も消費税に反対していたが、彼らはその後自民党に譲歩して増税賛成になってしまった。共産党立憲民主党と共闘することによって、社会党公明党と同じ道をたどってしまわないか心配である。

 

 日本共産党ジェンダー平等の政策について「痴漢ゼロ・セクハラ禁止」「デジタル性暴力をなくす」「同性婚・選択的夫婦別姓を実現」などを挙げているが、性の問題で悩んでいるのは女性やLGBTだけでなく男性も同じである。

 実際に、龍谷大学教授の猪瀬優理氏が2005年に行った調査によれば、「月経は汚らわしいもの」と答えた女子高生は4.7%程度だったのに対し、「射精は汚らわしいもの」と答えた男子高生は14.3%にものぼっている。女子よりも男子のほうが自分の性を否定的に捉える傾向が強いのは、保健体育の授業で男子学生に対する性教育がほとんど行われていないからではないだろうか。

 

 更に、児童ポルノ規制の問題について研究するジャーナリストの渡辺真由子氏が2018年に東京都内の大学生を対象に行ったアンケート調査によれば、性交のために最も参考にする情報源として男子の6割がアダルト動画などの性的メディアを挙げている。それに対し、参考にする情報源として「家庭や学校の性教育」を挙げた者はゼロだった。性教育が10代での性交渉を抑制する立場から行われてきたためか、実用的だとは評価されていないようである。

 日本共産党が本当に性暴力や政治家のセクハラ発言を根絶したいのであれば「男子学生に対する性教育を充実させる」と公約にはっきりと明記すべきだろう。

 

 

<参考資料>

飯島裕子 『ルポ 貧困女子』(岩波書店、2016年)

香月真理子 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』(朝日新聞出版、2009年)

村瀬幸浩 『男子の性教育 柔らかな関係づくりのために』(大修館書店、2014年)

渡辺真由子 『「創作子どもポルノ」と子どもの人権』(勁草書房、2018年)

片山さつき城繁幸赤木智弘 「本当に生活保護を受けるべきは誰か」 『Voice』(PHP研究所、2012年8月号)

 

「女性がたくさん入っている会議は時間かかる」森喜朗

https://www.asahi.com/articles/ASP235VY8P23UTQP011.html

積極的な女性「まだ多くない」経済同友会桜田代表幹事

https://news.yahoo.co.jp/articles/7b65856d988a9a754103c373cbd3feaf4f33db3c

労働力調査 長期時系列データ

https://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.html

民間給与実態統計調査結果

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/jikeiretsu/01_02.htm

女性議員比率は世界165位、日本は変われるか

https://www.asahi.com/sdgs/article/10795041

LGBT“生産性”発言で大炎上 自民党杉田水脈の“脈々”と続く問題発言まとめ

http://bunshun.jp/articles/-/8326

別姓願う夫婦に「付き合ってられない」亀井静香

https://www.asahi.com/articles/ASP2L67GTP2LUTIL02J.html

選択的夫婦別姓亀井静香氏が暴言を連発

https://wezz-y.com/archives/87285

再燃する「選択的夫婦別姓論議

https://www.ifvoc.org/shiso-np20-0315/

令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/index.html

「14歳と同意性交、捕まるのはおかしい」立憲議員発言

https://www.asahi.com/articles/ASP676TZPP67UTFK010.html

小学生以下の児童で性的に興奮する人の割合は…

https://www.excite.co.jp/news/article/Sirabee_20161935524/

性別,50歳時の未婚割合,有配偶割合,死別割合および離別割合

https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2021.asp?fname=T06-23.htm

2020年生涯未婚率は男25.7%、女16.4%。

https://comemo.nikkei.com/n/n557204635c6a

共産・志位委員長、議席減「責任はない」

https://mainichi.jp/articles/20211101/k00/00m/010/350000c

岸田政権は消費税廃止と一律の現金給付で「令和の所得倍増」を達成すべき

現金給付の対象を18歳以下に限定するのは実質的な「独身税」だ

 2021年10月4日に発足した岸田政権は経済政策として「令和の所得倍増計画」を掲げている。所得倍増計画とは、1960年に池田勇人政権が閣議決定した経済対策の基本計画である。池田政権は減税や公共投資の拡大、社会保障の充実といった財政出動で当初の目標だった10年よりはるかに早い7年で国民一人当たりの所得を2倍の水準に引き上げることに成功している。

 しかし、内閣府が2021年12月8日に発表した同年7~9月期のGDP成長率は物価の変動を除いた実質が年率マイナス3.6%、物価の変動を含めた名目が年率マイナス4.1%と厳しい結果になった。家計最終消費支出(帰属家賃を除く)も実質が年率マイナス6.4%、名目が年率マイナス5.2%と東京五輪を開催したにも関わらず個人消費が落ち込んでしまったのだ。

 

 また、萩生田光一経産大臣は10月5日に「なかなか令和の時代に所得を倍増するのは非現実的な部分もあると思う」と発言し、山際大志郎経済再生担当大臣も10月14日に「令和版所得倍増は所得が2倍になるという意味ではない」との認識を示した。だが、1997~2021年にかけての名目GDPの伸び率は日本が1.02倍なのに対し、デンマークは2.16倍、イギリスは2.35倍、スウェーデンは2.59倍、アメリカは2.67倍、カナダは2.78倍にものぼっている(図20を参照)。

 分配面から見たGDPは「雇用者所得」も構成要素の一つに含まれるため、名目GDPが24年間で2倍以上に増加したということは十分に所得倍増を達成したと言えるのだ。萩生田氏のように「令和の時代に所得を倍増するのは無理」と政治家が経済成長を諦めて自虐的な発言をするのは、憲法13条の幸福追求権にも違反しているのではないだろうか。

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 1997年以降に日本の名目GDPが増加しなくなったのは、小泉政権以降の自民党が緊縮財政を続けてデフレ不況を長期化させてきたことが原因の一つだと指摘されている。図21では2001年を100とする「主要先進国の政府支出の推移」を示したが、これを見ると日本は先進国の中で最も政府支出を増やしていない国だと言える。ちなみに、名目GDPの推移が1997年から始まって政府支出の推移が2001年から始まっているのは、アメリカが政府支出の推移を2001年以降しか公表していないためである。

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 更に、岸田政権は2021年12月14日に新たな経済対策で18歳以下を対象にした10万円の現金給付を決定した。公明党山口那津男代表は「コロナの影響で2020年に不登校や自殺をした子供の数が過去最多となった。食費や通信費もかさんでいる。そうした子供たちを社会全体で応援していくメッセージを届ける必要がある」と述べている。だが、現金給付の対象を18歳以下に限定すれば、お金がなくて結婚できないワーキングプアの独身者は救われないだろう。

 岸田政権が独身の貧困層に対して全く補償しないのは、厳しく言えば「子育てしていない人は国家に貢献していない」という意識が存在するからではないだろうか。実際に、2018年5月には自民党加藤寛治氏が「女性に必ず3人以上子供を産み育てていただきたい」「結婚しなければ子供が生まれず人様の税金で老人ホームに行くことになる」と発言し、2017年11月には山東昭子氏が「子供を4人以上産んだ女性を厚労省で表彰することを検討してはどうか」と発言している。

 旧ソ連ではかつて「独身・無子税」として、子供がいない夫婦や独身男性に賃金の6%が掛けられていたこともあるが、今の日本でも独身の貧困層が10万円の現金給付を受けられないという点では実質的な「独身税」が導入されていると言っていいだろう。

 

 

男性の貧困層を救済して2045年までに名目GDP1200兆円を目指そう

 岸田政権が少子化対策として実施すべきなのは、子育て世帯に対する現金給付だけでなく男性の貧困層を救済することである。その理由として2021年11月24日に発表された民間給与実態統計調査の世代別年収が酷いことになっているからだ。

 もともと男性の年収は1997年以降に減少していたのだが、2019年から2020年にかけての年齢階層別平均給与を見ると15~19歳が14.3万円、20~24歳が1.3万円、25~29歳が9.3万円、30~34歳が11.7万円、35~39歳が11.3万円、40~44歳が11.2万円、45~49歳が8.1万円、50~54歳が23.0万円、55~59歳が18.3万円も年収が減ってしまった。この間、食料を含めた総合物価指数はプラスマイナス0%と横ばいなので、政府が消費税廃止などの景気対策を実施しないことによる国民の貧困化は既に表れていると言えるだろう(表2を参照)。

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 また、日本はコロナ不況だけでなくデフレーションが長引いていることで世代間の収入格差までもが深刻になっている。例えば、バブル期以前の1980年に大卒で入社した1957年度生まれの男性と、1985年に大卒で入社した1962年度の男性は22歳から42歳までの20年間で年収が2.5~3.1倍も増加していた。この世代であればまだ「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という高度経済成長期の家族モデルを形成することができたかもしれない。

 それに対し、バブル期以降の1990年に入社した1967年度生まれの男性、1995年に入社した1972年度生まれの男性、2000年に入社した1977年度生まれの男性は22歳から42歳までの20年間で年収が1.8~1.9倍程度しか増加していない。この世代に入ると運良く高収入になれた男性を除いて、夫の所得だけで妻子を養うことは非常に難しいだろう(図22を参照)。

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 更に、安倍政権の成果としてよく挙げられる雇用環境の改善についても失業率と就業者数の内訳を見ると非常に問題があるように思う。安倍元首相は2021年12月7日に行われた財政政策検討本部で「雇用を守り抜くことにおいて今失業率は2.8%。先進国の中でも、最もしっかりと守っているといえるだろう。今まで積極的な財政出動を行い、その成果でもある」と自画自賛した。つまり、安倍氏の頭の中では在任中に消費税率を2段階も引き上げたにも関わらず、自分は十分な財政出動を実施したことになっているようだ。

 しかし、2020年の年代別失業率は65歳以上の女性が1.1%程度なのに対し、15~19歳の男性は5.7%にものぼっている。高齢女性と若年男性の失業率には5倍以上の差が存在するため、安倍政権が若者の雇用環境を大幅に改善させたとは言い難い。

 

 2012~2020年の就業者数についても性別で見ると女性が310万人増加したのに対し、男性は87万人程度(女性の28.1%)の増加に留まっていて女性ほど雇用改善の恩恵を受けていないのだ。その上、男性の中でも2012~2020年にかけて65歳以上の就業者数は173万人増加しているのに対し、現役世代に当たる25~44歳の就業者数は合計で215万人も減少してしまった。

 2012年以降の就業者数の増加は、女性や高齢者が働かざるを得なくなったことで成り立っていると言っていいだろう。

 もし、岸田政権が本気で「令和の所得倍増」を目指すのであれば消費税を廃止し、インフレ率を調整しながら既婚者も未婚者も関係なく、国民に一律の現金給付を行って戦後100年に当たる2045年までに名目GDPが1200兆円(2021年の2.22倍)に達するよう目標を立てるべきである。

 

 

<参考資料>

藤井聡 『なぜ、日本人の9割は金持ちになれないのか』(ポプラ社、2021年)

森永康平 『MMTが日本を救う』(宝島社、2020年)

 

国民経済計算 2021年7-9月期2次速報値

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2021/qe213_2/gdemenuja.html

首相の「所得倍増」、萩生田経産相「令和には非現実的な部分も…」

https://www.asahi.com/articles/ASPB56GBBPB5ULFA00Q.html

山際大臣「所得倍増は所得が2倍になる意味でない」

https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000231964.html

「大人の所得で子ども分断すべきでない」公明・山口代表が一律10万円給付の意義強調

https://www.fnn.jp/articles/-/266691

独身税の何が悪いのかわからない」に反論相次ぐ

https://news.nifty.com/article/economy/business/12117-16780/

民間給与実態統計調査結果

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/jikeiretsu/01_02.htm

財政破綻という神話」を打ち砕け!

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12714518319.html

労働力調査 長期時系列データ

https://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.html

『Hanada 2020年3月号』でれいわ新選組の消費税廃止を批判した高橋洋一氏と坂井広志氏に反論する

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自民党を擁護するために主張をコロコロと変える高橋洋一

 2021年10月31日に実施される予定の衆院選で、私にとって最大の争点は消費税廃止を掲げるれいわ新選組山本太郎代表が国会に戻れるかどうかである。今回の衆院選で山本氏は小選挙区からではなく比例東京ブロックから出馬すると発表した。

 れいわ新選組の経済政策は非常に画期的だが、それと同時に数多くの批判を浴びてきたことも事実だろう。その中で最も疑問に感じたのは、自民党の熱烈な支持者が愛読する月刊誌「Hanada」の2020年3月号に掲載された高橋洋一氏(元内閣官房参与)の記事である。

 

 高橋氏はれいわ新選組を批判する記事の中で「山本氏は『行列ができるラーメン屋ですら消費税が払えない。これが今の日本の実態です』と言っているが、これは完全なミスリードである。消費税が払えないということは本来あり得ない。消費者からもらった消費税額から仕入れで払った分を差し引き、そのまま納付すればいいだけの話。どんぶり勘定だから消費税が払えないという事態になるのだ」と自己責任論を述べている。

 だが、国税庁によれば2020年度に発生した消費税の滞納税額は3456億円と、国税全体の滞納額(5916億円)における58.4%を占めている(図16を参照)。全国商工新聞が2018年8~9月に行った調査によれば、建設業(建設設計を含む)で「消費税を価格に転嫁できない」と答えた企業は消費税が8%だった当時の38.3%から、10%に増税された場合の54.8%まで大幅に増加している。消費税は法人税所得税と違って年間売上高が1000万円以上の場合、事業者が赤字でも納税しなければならず、滞納税額が減らないのは決して自己責任ではなくそれだけ消費税を価格に転嫁できない企業が多いからだろう。

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 また、高橋氏はマレーシアが2018年に消費税を廃止したことについて「世界の潮流は個別物品税ではなく一般消費税だ。マレーシアはいま想像を超える税収減に苦しんでいる」などと言っている。しかし、過去20年間の政府歳入の推移を見るとマレーシアは2001年の916.3億リンギットから2021年の3038.6億リンギットまで約3.32倍も増加しているのに対し、日本は2001年の154.1兆円から2021年の191.2兆円まで約1.24倍の増加に留まっている(図17を参照)。

 マレーシアが税収不足に苦しんでいるというのは全くの嘘であり、高橋氏はマレーシアの経済を批判する前に「日本がなぜ消費税を5%から10%に増税しても政府歳入がほとんど増加しないのか」についてもっと考察すべきではないだろうか。日本の歳入が増えないのは2001~2021年の20年間で名目GDPが全く増加していないからである。

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 更に、高橋氏は政府が補償して最低賃金を1500円に引き上げるれいわ新選組の政策について「最低賃金を上げ過ぎれば誰も雇用しなくなる」「急に引き上げると韓国経済の二の舞になる」と述べている。しかし、高橋氏が本当に最低賃金を引き上げることに反対なのであれば、菅義偉元首相やデービッド・アトキンソン氏の最低賃金引き上げ政策も批判しなければ筋が通らないだろう。

 高橋氏がれいわ新選組を批判して菅政権を全く批判しないのは、れいわ新選組最低賃金引き上げが国民の所得を底上げする政策なのに対して、菅政権の最低賃金引き上げは中小企業を淘汰することが目的になっていたからである。企業支援をほとんど行わずに最低賃金だけ引き上げる点においては、れいわ新選組より菅政権のほうがよっぽど韓国のやり方に近いだろう。

 

 また、高橋氏は「山本の主張する『消費税廃止の財源27兆円はこうすれば生み出せる』の試算をしたのが民商民主商工会)と深い関わりのある税理士だった。民商のホームページでは『小企業・家族経営の営業と暮らしを支え合う中小業者の団体』と説明しているが、この団体は実は日本共産党系の組織である」とも述べている。

 だが、私が毎年3月13日に民商が全国各地で開催している「重税反対全国統一行動」に参加したところ、当日は公共事業を推進する労働組合の方も来ていたのだ。日本共産党は学校や公営住宅などの老朽化対策は必要としつつもダムや高速道路などの大型公共事業には反対している。このことから民商の関係者全員が共産党の支持者というのは全くのデタラメだろう。

 

 高橋氏は文藝春秋の2020年2月号に山本太郎氏の論文「『消費税ゼロ』で日本は甦る」が掲載されたことについて「文藝春秋はいつから共産党の機関紙になったのか」と批判したが、文藝春秋は2021年9月号の中で自称保守派から高い評価を受けていた高市早苗氏が自民党総裁選に出馬する記事を掲載しており、山本氏の論文だけで共産党の機関紙扱いするのは無理があるだろう。仮に文藝春秋共産党の機関紙であるなら、自民党を熱烈に支持する論客が毎月金太郎飴のように登場し、貧困問題に対して自己責任論ばかり強要する「WiLL」や「Hanada」などの雑誌こそ経団連の機関紙と言えるのではないだろうか。

 

 2012~2018年に内閣官房参与を務めていた藤井聡氏は安倍政権に対して何度も消費税増税の中止を提言しており、結果として10%増税の時期が2015年10月から2019年10月まで4年間延期された。それに対し、2020~2021年に内閣官房参与を務めた高橋洋一氏は菅政権に対して一度も「消費税引き下げ」を提言しておらず、2021年5月には新型コロナウイルスの新規感染者を国際比較したグラフを用いて「日本はこの程度のさざ波。これで五輪中止とかいうと」「日本の緊急事態宣言といっても、欧米から見れば戒厳令でもなく屁みたいなものでないかな」と失言し、結果的に菅政権の足を引っ張っただけであった。

 

 高橋氏はHanadaの2020年3月号ではれいわ新選組の消費税廃止を批判したが、逆に2020年10月に物議を醸した日本学術会議の任命拒否問題では「思い出すのは東日本大震災後、民主党政権に採用された復興税。不況時の増税など古今東西、聞いたことがありません。当時、誰がこんなバカなことを言っているのかと思ったら日本学術会議だった」と述べている。つまり、高橋氏は「消費税増税に賛成していても反対していても自民党を批判する勢力は一切許さない」というのが本音ではないだろうか。

 山本太郎氏はこうした自民党を擁護するために主張をコロコロと変える自称経済学者に振り回されることなく、堂々と消費税廃止を掲げてほしいと思っている。

 

 

消費税廃止を否定するために人口減少衰退論を持ち出す坂井広志氏

 Hanadaの2020年3月号では高橋洋一氏だけでなく産経新聞政治部の坂井広志氏がれいわ新選組の政策を批判した記事も気になった。

 2012年に騒動となったお笑い芸人の母親が生活保護を利用していた問題で山本太郎氏が「家族だから面倒見なければならない?夫婦だから何とかしなければならない?同じ地域だからどうにかしなければならない?共助とか自助とか、そういうものに頼り切るような政治にどうして税金を取られなければならないんだ」と発言したのに対し、坂井氏は「もちろん親の面倒を見る余裕がない人はこの世の中に多数います。しかし、子供が親の面倒を見なくて何が家族でしょうか。社会を構成する基本的単位である家族の否定に直結しかねないこの考え方は、無秩序の社会を生み出しかねない点で危険としか言いようがありません」と述べている。

 

 だが、お笑い芸人の騒動についてフランス人記者のレジス・アルノー氏は「フランスの基準からすれば彼は当然のことをした。母親は失業して国に助けを求めた。息子は一生懸命働いて高い所得税を払っているのだから、政府の歳入の足しにさえなっている。息子がいくら成功していても母親はできる限り政府の寛大さに甘えるべきだ」と擁護した。

 日本社会ではどうも親と子の人格が一体として捉えられており、例えば芸能人の子供が覚せい剤や強姦などの犯罪を起こすと、必ずと言っていいほど社会的にも法的にも別人格の親が不祥事の責任を取って謹慎をするという慣例がある。実際に、お笑い芸人の謝罪も法的責任を認めたのではなく、テレビの醸成した世論の雰囲気に押された「道徳的責任」の圧力に抗しきれなくなっただけに過ぎない。

 

 また、坂井氏は「生活保護は最後の最後に頼るべきものです。生活保護を決めるための調査は厳格化しなければ国の財政は破綻しかねません」と言っているが、国債のうち日銀が保有する割合が2010年の8.0%から2021年の48.2%まで増加している状況でどうしたら日本が財政破綻するのだろうか。日銀が保有する国債について政府は返済や利払いを行う必要はないのだ。

 政府がもし生活保護の利用者数を減らしたい場合は、雇用の受け皿として公務員数を増やしたり、年金や失業保険など他の社会保障制度を充実させていったりするしかないだろう。図18では1985~2018年の「1世帯当たりの平均所得金額と生活保護利用者数の推移」を示したが、これを見ると平均所得金額は1995年の659.6万円から2018年の552.3万円まで23年間で100万円以上も減少した一方で、生活保護利用者数は1995年の88.2万人から2018年の209.7万人まで23年間で120万人以上も増加している。これだけ平均所得金額と生活保護利用者数が逆の相関を見せているのは、生活保護制度が事実上の「最初で最後のセーフティネットになっているからではないだろうか。

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 坂井氏はれいわ新選組が消費税廃止の代わりに「法人税累進課税化」を掲げていることに対して、「先進国の間で法人税の引き下げ競争が激しさを増しているのは言うまでもありません」とも述べているが、2021年10月にはOECD経済協力開発機構)が多国籍企業による租税逃れを防ぐ国際課税の新ルールについて、世界共通の法人税の最低税率を15%とすることを136ヵ国が最終合意したと発表している。

 1990年代から2000年代にかけて先進国の間で繰り返されてきた法人税の引き下げ競争が既に終焉を迎えていることを知らずに、坂井氏がれいわ新選組の政策を批判しているなら政治記者としてあまりにも勉強不足だろう。

 

 更に、坂井氏はマレーシアが消費税を廃止した後に個人消費が回復したことについて、「マレーシアのケースが日本にそのまま当てはまるかどうかは慎重に吟味する必要があります。高齢化大国・日本の平均年齢はおよそ47歳です。これに対し、マレーシアは28歳です。購買力に差が出てくるのは当然です」と典型的な人口減少衰退論を述べている。

 しかし、世界では日本より人口が減少している国はいくらでも存在し、2001~2021年の人口増加率はリトアニアがマイナス19.3%、ラトビアがマイナス19.1%、ウクライナがマイナス14.4%、ルーマニアがマイナス13.7%、ブルガリアがマイナス12.8%、ジョージアがマイナス8.2%、クロアチアがマイナス7.0%、アルバニアがマイナス6.2%、エストニアがマイナス4.3%なのに対し、日本はマイナス1.4%程度である。

 

 その一方で、2001~2021年の名目GDPの伸び率はウクライナが2450%、ルーマニアが1008%、ジョージアが839%、エストニアが432%、ラトビアが418%、ブルガリアが412%と人口が増加しているマレーシアの393%よりも経済成長しているのだ。諸外国と比べて日本だけ名目GDPが増えないのは人口が減少しているからではなく、政府の総支出を削減してきたのが原因だということは図19を見れば明らかだろう。

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 経済評論家の三橋貴明氏はこうした人口減少衰退論が国民に幅広く根付いてしまっていることについて、「太平洋戦争敗北後にGHQが主導した自虐史観を植え付けられた世代を中心に『日本のような国は衰退したほうがいい』という価値観が蔓延しているためではないのか。その種の価値観を持つ国民にとって『日本は人口減少によるデフレで衰退する』と想像をめぐらせることが気持ちいいのではないかと推測する」と述べている。

 「日本のような国は衰退したほうがいい」という価値観は、まさに高橋洋一氏と坂井広志氏のような消費税増税や移民大量受け入れなどの愚策を繰り返し、新自由主義政策で日本経済を弱体化させてきた安倍政権を熱烈に支持する自称保守派にこそ蔓延しているのではないだろうか。

 

 消費税廃止を掲げる山本太郎氏を国会に戻すことは、分厚い中間層を生み出してきた戦後の一億総中流社会を取り戻すためにどうしても必要なのだ。10月31日の衆院選は是非とも小選挙区では自民・公明・維新以外の候補者に投票し、比例代表ではれいわ新選組に投票してほしいと思っている。

 

 

<参考資料>

高橋洋一 「『消費税ゼロ』論文 『文藝春秋』二月号、メッタ斬り 山本太郎の正体」 『Hanada』(飛鳥新社、2020年3月号)

坂井広志 「山本太郎ファクトチェック」(同上)

竹中平蔵高橋洋一 「大震災後に『復興税』を説いたバカ」 『WiLL』(ワック、2020年12月号)

レジス・アルノー 「フランスではあり得ない生活保護バッシング」 『ニューズウィーク日本版』(CCCメディアハウス、2012年7月18日号)

古谷経衡 『女政治家の通信簿』(小学館、2018年)

三橋貴明 『日本「新」社会主義宣言』(徳間書店、2016年)

 

令和2年度租税滞納状況について

https://www.nta.go.jp/information/release/pdf/0021007-113.pdf

消費税10%で廃業を検討2桁も

https://zenshoren.or.jp/shoukai/chousa/181112-05/181112.html

マレーシアの歳入・歳出の推移

https://ecodb.net/country/MY/imf_ggrx.html

日本の歳入・歳出の推移

https://ecodb.net/country/JP/imf_ggrx.html

国民のための公共事業政策

https://www.jcp.or.jp/web_policy/2019/06/2019-bunya34.html

国債等の保有者別内訳(令和3年6月末)

https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/breakdown.pdf

法人税OECD各国が最低税率15%で最終合意

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211009-OYT1T50187/

オウム真理教よりも統一教会のほうが悪質な宗教である

※この記事は2018年9月20日に更新されました。

 

国際勝共連合は反共を装った「隠れ共産主義」の団体

 7月6日と26日に麻原彰晃をはじめとするオウム真理教の元幹部13人の死刑が執行された。私は麻原の死刑について否定しないが、果たして日本人にとって凶悪なカルト宗教はオウム真理教だけなのだろうかとも思う。

 

 例えば、自民党岸信介の時代から韓国の統一教会国際勝共連合、世界平和統一家庭連合)と親密な関係を築いてきた。

 岸信介の孫の安倍首相も2006年5月、統一教会の関連団体「天宙平和連合」に祝電を送っていたことが明らかになっており、国際勝共連合が発行している雑誌『世界思想』の2013年3月号と9月号では「強靭な国・日本」「救国ロードマップ」というタイトルで、勇ましい安倍首相の写真が表紙を飾っている。それはまるで、2012年9月に死去した教祖の文鮮明の後継者として安倍首相を指名しているかのような気味の悪さを感じてしまう(写真を参照)。

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 また、国際勝共連合は消費税増税、TPP協定、原発再稼働、共謀罪テロ等準備罪)、特定秘密保護法、日本版NSC集団的自衛権、安保法制、緊急事態条項、憲法の家族条項、小中学校の道徳教科化など安倍政権の様々な政策を熱烈に支持し、2016年1月には安倍首相を応援して自民党改憲案を推進する学生団体の「UNITE」を結成した。

 この他にも、長年の悲願だった共謀罪の制定について2017年4月のコラムで「先ほどロンドンの国会周辺でテロ事件が発生したようにテロ対策は焦眉の急だ。2020年の東京五輪に向けてテロ対策の強化が急がれる。同法案は今国会で必ず成立させねばならない」と高く評価している。

 

 しかし、先祖の因縁や霊障を取り除くためと言って信者に朝鮮人参茶や大理石壺などを高価で売りつける霊感商法や、女性信者を騙して見ず知らずの外国人と結婚させる合同結婚式など、今まで散々共謀罪に該当するような犯罪行為を繰り返してきた統一教会共謀罪の制定を推進するのは何とも皮肉な話である。

 共謀罪の真の狙いは、自民党統一教会に批判的な人々を取り締まることにあるのだろうか。

 

 更に、自民党議員の加藤寛治氏が今年5月10日に「女性に必ず3人以上子供を産み育てていただきたい」「結婚しなければ子供が生まれず人様の税金で老人ホームに行くことになる」と発言して問題になったが、国際勝共連合はこれに関しても「少子化が深刻な日本の50年後、100年後を考えたら極めて真っ当な正論である」「結婚しなくてもシングルで子供を持てるというフェミニスト社会保障だけ手厚くやれば良いと言うが、それではますます他人様の税金の投入が必要になるだけだ」と擁護している。

 だが、加藤氏の「結婚しなければ人様の税金で老人ホームに行くことになる」という発言は明らかにデタラメである。老人ホームのほとんどは有料であって、国が無償で提供しているわけではないからだ。加藤氏の発言には「政府が国民を養ってやっているのだから、子供を産んで国に貢献しろ」という統治意識が強く感じられる。

 

 こうした女性に出産を強要する発想は、実は国際勝共連合が忌み嫌っているはずの共産主義と非常に相性が良いことをご存知だろうか。有名な例は、独裁政権として知られるルーマニア共産党のニコラエ・チャウシェスク(1918~1989年)である(写真を参照)。

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 チャウシェスクは、ルーマニア出生率の低さを由々しき問題だと考えて1966年から女性の人工妊娠中絶を法律で禁止し、離婚にも大きな制約を設け5人以上の子供を産んだ女性を公的に優遇したが、ヨーロッパの中で最も貧しい部類に入るルーマニアでは大家族を養うことができず、育児放棄によって孤児院に引き取られる子供やエイズに感染する子供が急増するという問題が発生した。

 こうした極端な人口増加策で生まれた孤児たちは「チャウシェスクの落とし子」と呼ばれ、ストリートチルドレン化するなど後々までルーマニアの深刻な社会問題となっている。

 

 つまり、歴史的に見れば女性に出産を強要していたのは共産党であって、ニコラエ・チャウシェスクと同様の主張をする国際勝共連合は反共を装った「隠れ共産主義」の団体ではないだろうか。国際勝共連合が実際は共産主義の団体であることは、既に一水会鈴木邦男氏が1985年2月に寄稿した『朝日ジャーナル』の論文で指摘している。

 

 しかし、自民党議員の間では加藤氏だけでなく、山東昭子氏が「子供を4人以上産んだ女性を厚労省で表彰することを検討してはどうか」と発言したり、二階俊博氏が「この頃、子供を産まないほうが幸せじゃないかと勝手なことを考える人がいる」と発言したり、杉田水脈氏が「LGBTは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」と発言するなど、日本の出生率が低下したのを結婚しない若者やLGBTのせいにし、女性に出産を強要する共産主義的なイデオロギーが蔓延しつつある。

 

 

少子化の改善には消費税引き下げと財政出動しかない

 日本で少子化が進んだのは、所得税減税や国営企業の民営化、消費税導入、労働者派遣法の施行など中曽根政権以降の小さな政府というデフレ促進策によって名目GDP成長率が下がり、子育て世代の収入が激減したからではないだろうか。

 1980年代はまだインフレの時代だったので小さな政府を進めても経済に悪影響を与えることは少なかったが、1990年代のバブル崩壊後にデフレ不況が深刻化する中で消費税増税や歳出削減を断行してしまったのは問題だった。厚労省国民生活基礎調査によれば、児童のいる世帯の平均所得金額は消費税が3%だった最後の年である1996年の781.6万円から2016年の739.8万円まで約42万円も下落している。

 

 児童のいる世帯の所得が大幅に減ったのは、『消費税増税が少子高齢化を加速させる』でも指摘したように子育て世代に当たる30代後半~40代前半の男性の平均年収が1997~2016年の19年間に70万円以上も減少し、夫が妻子を養える経済状況ではなくなったことが最大の原因だと言えるだろう。

 

 また、過去60年間(1957~2017年)の「名目GDP成長率と出生数の推移」には強い相関関係が見られ、最後に出生数が100万人を超えた2015年も名目GDP成長率が2.5%(平成17年基準)と比較的高い数字を示している(図66を参照)。

 政府が本当に少子化を改善させたいのならば、消費税引き下げと財政出動によって子育て世代の所得を増やし、年間の名目GDP成長率が5%を超えるような経済状況を3年以上続けるべきである。

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 だが、国際勝共連合少子化とデフレ不況の関係をどうしても認めたくないように見受けられる。

 『世界思想』の2013年3月号では、男女共同参画社会に関する世論調査の「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に賛成する割合が2009年の41.3%から2012年の51.6%まで増加したことについて、女性の貧困や若者の労働環境の過酷さが原因だとする村松泰子氏、山田昌弘氏、開沼博氏の主張に反論し、「結婚と出産に経済的な関わりがあることは否定できないが、子供に寄り添いたい親の心情をことさら無視するのは家族軽視やジェンダーフリー思想の表れである」と述べている。

 

 しかし、2012年以降の「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に賛成する割合の推移を見ていくと2014年は44.6%、2016年は40.6%と徐々に減少していることがわかる。2012年の調査で一時的に賛成派の割合が高まったのは、夫が妻子を養う高度経済成長期の家族モデルに回帰したのではなく、東日本大震災の影響で将来に不安を感じる女性や若者が増加したからではないだろうか。

 

 更に、『世界思想』の2018年6月号では戦後の歴代内閣をA~Eの5段階で格付けしていたが、これにも強い疑問を感じる(表11を参照)。

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 岸と安倍はもともと勝共連合と蜜月関係を築いていたので高い評価を受けるのは仕方ないが、法人税増税や公共事業の拡大、高齢者医療の無償化、公務員給与の引き上げなど大きな政府オイルショック後の安定成長に貢献した田中角栄が何故、C評価なのだろうか?

 田中角栄が首相だった時代(1972~74年)は、それこそ安定した収入を得た団塊世代が次々に結婚して第二次ベビーブームが発生していたにも関わらずである。

 

 そもそも、政府が公共事業を拡大すれば国民経済計算の「公的固定資本形成」が増加し、社会保障を充実させれば「政府最終消費支出」が増加して名目GDPも増え、国の経済成長にもつながるのだ。長引くデフレ不況においても小さな政府ばかり信奉する国際勝共連合は、そうした経済的な知識を一切持っていないのかと呆れてしまう。

 

 オウム真理教は1990年に「真理党」として衆院選に出馬したが、全員落選して供託金も没収され政界進出に失敗している。その一方で統一教会は長年、自民党新自由主義的な政策や家族の助け合い義務の強化を要求し、安倍政権の6年間で彼らの悲願が次々に実現されつつある状況だ。

 麻原彰晃は63歳で死刑となり一連のオウム事件についてある程度の償いをしたと言えるが、文鮮明は92歳までのうのうと生きて霊感商法合同結婚式の被害について全く責任を取っていない。その点では、オウム真理教より統一教会のほうがもっと悪質な宗教なのかもしれない。

 今後、もし安倍政権がスパイ防止法の制定を推進してきたら、野党議員は「犯罪集団の統一教会が1980年代からスパイ防止法の成立に関わってきたこと」を明確に提示して断固反対すべきだろう。

 

 

<参考資料>

櫻井義秀 『霊と金 スピリチュアル・ビジネスの構造』(新潮社、2009年)

山口広、滝本太郎紀藤正樹 『Q&A宗教トラブル110番』(民事法研究会、2015年)

ジョン・D・スターマン 『システム思考 複雑な問題の解決技法』(小田理一郎・枝廣淳子 訳著、東洋経済新報社、2009年)

国際勝共連合 「特集 強靭な国・日本 安倍政権の歴史的使命」 『世界思想』(世界思想出版、2013年3月号)

同上 「特集 歴代内閣を格付けする 安倍政権を戦後政治に位置づける試み」 『世界思想』(世界思想出版、2018年6月号)

 

死刑確定囚13人、全員執行 オウム真理教事件

https://www.asahi.com/articles/ASL787HXWL78UTIL01K.html

安倍首相と統一教会=家庭連合の関係がわかる8つの出来事

http://poligion.wpblog.jp/archives/5522

街頭デモで安倍政権を応援 旧統一教会系の国際勝共連合が支援する大学生集団「UNITE」の正体

https://dot.asahi.com/wa/2016062900245.html

「テロ準備罪法案」の成立を期せ

http://www.ifvoc.org/monthly/2017_04.html

「3人産んで」で人口急激社会への処方箋

http://www.ifvoc.org/news/shiso-np180601/

ニコラエ・チャウシェスク 堕胎と離婚の禁止

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%A6%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%82%AF

勝共連合統一教会)と愛国詐欺

http://wondrousjapanforever.blog.fc2.com/blog-entry-234.html

「子無し税」で炎上中に山東昭子「4人以上産んだら表彰」発言の時代錯誤

http://bunshun.jp/articles/-/5081

自民・二階俊博幹事長「子供を産まない方が幸せだと勝手なこと考える人がいる」

https://www.sankei.com/politics/news/180626/plt1806260029-n1.html

LGBT“生産性”発言で大炎上 自民党杉田水脈の“脈々”と続く問題発言まとめ

http://bunshun.jp/articles/-/8326

平成29年 国民生活基礎調査の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa17/dl/03.pdf

「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という意識の変化

http://honkawa2.sakura.ne.jp/2410.html

2017年2月28日発売「消費税の歴史と問題点を読み解く」

消費税収の86%が法人税減税に消えている」など、2017年2月までの当ブログの記事をまとめ、大幅に加筆した新書が同年2月28日に幻冬舎ルネッサンスから発売されました。

興味を持っていただいた方は、書店やAmazon等で購入してもらえると有り難いです。

 

       

 

 

目次

第1章 消費税の歴史(近代史から橋本内閣まで)

第2章 消費税の歴史(小泉内閣から安倍内閣まで)

第3章 増税グローバリズムのここがおかしい!

第4章 世界の消費税、軽減税率、所得税の負担率

第5章 消費税は社会保障に使われていない

 

内容紹介

 消費税は身近な税金である。しかし国税のなかで消費税は滞納金が多く、増税をしていくにつれて滞納額が増加するという問題点はあまり知られていない。また、消費税引き下げの議論はない一方で、法人税減税は行われている。

 本書では、消費税の導入から増税が繰り返される日本の歴史、欧米諸国との比較、消費税増税についての問題点を明らかにする。消費税に関して改めて整理し、増税後、国民の生活にどのように影響していくのか考察していく。

 

著者 大谷 英暉  ISBN 978-4-344-91106-2

新書186ページ 価格880円

 

 

消費税の歴史と問題点を読み解く

https://www.gentosha-book.com/products/9784344911062/

 

Amazonへのリンク

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