消費税増税に反対するブログ

消費税の財源の8割以上が法人税減税に消えている!消費税10%への引き上げを中止しよう!(コメントは、異論や反論も大歓迎です)

北海道と沖縄の消費税を0%に減税すべき

消費税は地方ほど滞納の割合が多い

 安倍政権が進める経済政策の一つに地方創生がある。地方創生とは、東京一極集中を是正して地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的にしている。

 2014年には、元岩手県知事の増田寛也氏が「何も対策を取らなければ、2040年までに全国896の自治体が消滅してしまう可能性がある」というレポートをまとめた『地方消滅―東京一極集中が招く人口急減』(中央公論新社)がベストセラーになった。

 その一方で、政府が進めている地方創生は必要なインフラ整備を放棄し、「各地方は自助努力せよ。成功しているところは地方交付税を厚くし、上手くいかないところは自己責任」と、各地方の競争を煽っているだけなのではないかという批判も存在する。

 

 しかし、国会でほとんど議論されないが私が注目しているのは、「地方ほど消費税を滞納する割合が高い」という問題だ。消費税は国税の中で最も滞納額が多く、2015年度には国税全体の新規発生滞納税額(6871億円)における64%が消費税の滞納額(4396億円)で占めている(図59を参照)。

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 また、各地域の国税局別に滞納額の割合(2015年度)を見ると、東京が2.06%なのに対し、金沢が2.67%、名古屋が2.92%、広島が3.05%、高松が3.43%、関東信越が3.92%、仙台が4.18%、熊本が4.40%、福岡が4.59%、沖縄が4.81%、札幌が4.84%と地方ほど割合が高くなることがわかるだろう(表10を参照)。

 消費税に滞納金が発生する理由については過去の記事で述べたため、詳しく知りたい方はご覧になっていただくとありがたいと思う。

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地方から消費税増税反対の声を上げていくべき

 だが、地方から「消費税増税反対」の声を上げるのはなかなか難しい部分が多い。例えば、毎年3月13日には中小企業や個人事業主が加盟する民主商工会が全国各地で「重税反対全国統一行動」を開催し、私の住んでいる群馬でも高崎市前橋市で行われる。

 ちょうど今年の3月13日は仕事が休みだったので、私も地元の集会に参加したいと思ったのだが、家族から「会社に迷惑が掛かるから止めてくれ」と言われ、わざわざ新宿まで行って全国統一行動に参加した。家族がどうしても反対するのを見て、今の時代にも人口の少ない田舎には「村八分」の文化が根強く残っているのだなと痛感した。

 

 更に、問題なのは群馬県国会議員に中途半端な人物が多いことである。2014年の第二次安倍改造内閣で入閣した小渕優子氏は政治資金の不祥事以降、衆院選で当選しながらも「過去の人」になりつつあるし、参議院山本一太氏はブログで「安倍戦後最長政権の実現こそ日本の最大の国益」とまで述べている。

 山本氏は過去に「財政再建は消費税引き上げによる増収ではなく、経済成長による増収によって行うべき」と発言しているが、自分が総理大臣になって増税を中止しようとする気概すら持たずに、憲政史上初めて2段階も消費税を引き上げるかもしれない安倍首相を狂信的に支持する姿は情けなく思う。野党でも2017年の衆院選立憲民主党から堀越啓仁氏と長谷川嘉一氏が当選し、共に消費税増税を批判しているがまだ安倍政権を脅かす存在だとは言えない。

 

 よく「地方には仕事や魅力がないから人口流出が止まらない」と言われるが、消費税増税に反対する活動を行っている私にとって群馬県の最大の弱点は、現職の国会議員で有名な人物が少なく政治的なバリエーションが狭すぎる点だ。

 2016年のアメリカ大統領選でトランプ氏が当選したのは、伝統的に共和党を支持している宗教右派だけでなく、ラストベルトと呼ばれる脱工業化が進んだアメリカ北東部の労働者が自由貿易協定であるTPPへの参加に反発し、アメリカ産業の発展を掲げたトランプ氏を支持したからだと言われる。

 

 それに対し、日本では消費税増税自由貿易協定、公共事業の削減など地方に不利な政策を進めている自民党が皮肉にも「地方」によって支持されるという構図が長らく続いている。かつて1970年代に首相だった田中角栄氏は「日本全国に新幹線や高速道路を建設して、都市と農村、太平洋側と日本海側の格差をなくすこと」を宣言していたが、地方の人々が今でも当時の自民党と同じく公共事業によって地方の発展を支えてくれると思っているのなら、それは単なる幻想に過ぎないだろう。

 東京では、2017年の都議選の結果を見てもわかる通りそれほど自民党が強いというわけでもない。本来であれば、消費税を滞納する割合が多い一方で自民党が強い地方から増税反対の声を上げていくべきではないだろうか。

 

 

地方の消費税を0%にして経済効果を生み出そう

 前述の増田寛也氏の著書には、2040年に20~39歳の女性が50%以上減少する市区町村の地図が掲載されている(写真を参照)。この地図を見ると、特に北海道における若年女性の人口流出が深刻だ。地方から大都市圏への人口流出は、将来子どもを産む若年層という「人口再生産力」そのものを大幅に減少させ、地域の出生数に甚大な影響を与えているようである。

 ちなみに、沖縄で近年人口が増加しているのは中国人やベトナム人の出稼ぎの影響で、出生率の高さや国内からの移住者が主な理由ではない。

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 また、北海道と沖縄は東京などの都市部よりも経済的なハンデが大きいという問題がある。雇用者に占める非正規雇用の割合(2012年)は東京が32.7%なのに対し、北海道は40.2%、沖縄は43.0%だ。特に、沖縄の15~24歳の女性に限れば、非正規雇用の割合は73.4%と約四人のうち三人が正社員になれない現実がある。

 沖縄の子どもの貧困率が37.5%と全国で突出して高い数字なのも、こうした若年女性の不安定な雇用が背景として存在するのではないだろうか。

 

 更に、沖縄は全国の米軍専用基地のうち74%を負担してもらっているが、「沖縄の経済は米軍基地に依存している」というのも事実ではなく、県民総所得に占める基地関連収入の割合はアメリカ統治下だった1965年の30.4%から2014年の5.7%まで低下している。

 それでも、米軍基地建設に賛成している自称保守派やネット右翼は「県民総所得の5%を基地関連収入に依存しているじゃないか」と言うかもしれないが、ならば若年女性の人口流出が深刻な北海道と、米軍基地を負担してもらっている沖縄の消費税を0%にしたらどうだろうか。

 

 都道府県別に県外から宿泊目的で来た観光客の年間消費額(2013年)を見ると、北海道が2719.5億円、沖縄が3361.5億円と、東京の2717.8億円よりもやや多い。北海道と沖縄の消費税を0%にすれば、間違いなく観光客による経済効果を生み出して地元住民の所得も向上するだろう。安倍政権が本当に地方創生を進めたいのであれば、是非とも「地方の消費税0%」を検討してほしいと思う。

 

 

<参考資料> 

大久保潤、篠原章 『沖縄の不都合な真実』(新潮社、2015年)

安田浩一 『学校では教えてくれない差別と排除の話』(皓星社、2017年)

 

砂漠で金を稼げと言うのか?「地方を見捨てた」山本幸三地方創生大臣

http://www.mag2.com/p/money/274082/2

安倍戦後最長政権の実現こそ日本の最大の国益山本一太氏のブログ)

https://ameblo.jp/ichita-y/entry-12238164476.html

ラストベルト はやり言葉辞典

http://studyhacker.net/vocabulary/rust-belt

人口増加率全国トップの沖縄、その4割が外国人

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/185435

平成24年就業構造基本調査(8-1)

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200532&tstat=000001058052&cycle=0&tclass1=000001060135&tclass2=000001060136

「沖縄は基地で食っている」はデマ

https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/onaga-4?utm_term=.we6qZ175xL#.bgpQyz9Zeb

共通基準による観光入込客統計

http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/irikomi.html