消費税増税に反対するブログ

消費税の財源のほとんどが法人税減税に消えている!消費税を廃止し、物品税制度に戻そう!(コメントは、異論や反論も大歓迎です)

増税賛成派の井手英策氏に反論する(後編)

この記事は「増税賛成派の井手英策氏に反論する(前編)」の続編です。

 

国債の発行は日本がデフレを脱却するために必要な政策

 前編では井手英策氏の「主要先進国は経済成長率が低い」「90年代に公共投資を行っても経済成長しなかった」という主張に反論してきたが、彼の嘘はそれだけではない。『幸福の増税論』の中で「僕は財政破綻の恐怖を煽り、人々をおののかせることで増税をせまる財政再建至上主義者ではない」と言っているが、井手氏の他の論文を読めば財務省財政破綻論に洗脳されていることは明らかだろう。

 

 例えば、小沢一郎氏と対談した2019年5月号の中央公論では「日本の財政は破綻しないから、国債をどんどん使うべきだという反緊縮論者がいます。でも、子供たちに膨大な借金とバラマキのシステムを残し、危機が訪れたときにごめんねと謝れば済むのでしょうか」と発言している。つまり、井手氏は国債発行について家計における借金と同一視し、社会保障を充実させる財源は「税金」しかないと勘違いしているようだ。

 しかし、会社においては社債や銀行からの借金は普通に行われていて、会社の多くは社債や融資がなければ新しい投資も研究開発もできなくなる。国債の発行は家計の借金とは異なり、資本主義社会においては至って当たり前に行われているのだ。また、1980~2016年度の「日本の政府と民間の収支バランス」を見ると政府の赤字と民間の黒字が逆の相関になっており、政府が国債を発行して赤字を増やせば、民間の黒字も増加することが明らかである(図5を参照)。

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図5 日本の政府と民間の収支バランス

 

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図6 日本政府の負債残高(左軸、億円)とGDP比率(右軸、%)

 

 また、一般的に財務省が言う国の借金とは「政府の負債」のことで、国民が政府にお金を貸している立場なのである。その上、2013年以降は日銀が金融緩和を行って民間銀行の国債を買い取り、国民に返す必要のある負債は急速に減少しつつある(図6を参照)。2019年6月現在、すでに日本国債の46.5%は政府の子会社である日銀が保有していて、このぶんは政府が返済や利払いを行う必要がないからだ。

 だから、もしリーマンショックのような金融危機が発生して法人税収や所得税収が減った場合、消費税を増税するのではなく国債を発行して社会保障の財源を調達すればいいだろう。国債を躊躇なく発行すれば、それによって国債発行総額が短期的に増加する可能性があったとしても、財政出動による経済効果で成長率が上がり、自然増収が毎年どんどん増えていくのである。

 実際に、『今こそ知りたい「消費税増税と法人税減税」の関係』の図92にも示した通り、1980年代以降の名目GDP成長率とプライマリーバランスには相関関係があることが確認され、消費税を廃止してもデフレを脱却すれば自然にプライマリーバランスは改善していくのだ。

 

 だが、当然のことながら政府は無限に国債を発行していいわけではなく、インフレ率の調整という部分も大切になってくる。インフレ率は日銀が目標に定めているように、消費者物価指数の中で最も重要なコアコアCPI(食料〔酒類を除く〕及びエネルギーを除く総合)が年率2%に達することが一つの目安となるだろう。年率が2%を超えるようなインフレが達成された場合、間違いなく法人税収と所得税収が増加し、国債を発行しなくても税金だけで社会保障費を賄うことが可能になるのである。

 消費税増税に賛成する経済学者は、「日銀が国債を買い支えるとハイパーインフレが起こって日本が破綻する」と言うが、2012年12月から2019年9月まで日銀が381.4兆円もマネタリーベースを増やしたにも関わらず、2019年9月のコアコアCPIは前年比0.3%とインフレすらほとんど発生していない。

 

 ちなみに、ハイパーインフレとは年率1万3000%を超える激しい物価上昇のことで、今年100円だった商品が翌年130万円にまで値上がりする極端なインフレである。歴史的にハイパーインフレが発生した国は第一次世界大戦後のドイツと第二次世界大戦後のハンガリー、21世紀初頭のジンバブエの3つのみで、どのケースも戦争や革命、独裁者の暴挙によって国内の生産設備が壊滅的な被害を受けたことが背景になっている。

 日本のように20年以上デフレが続き、国債の100%が自国通貨建ての国で政府が国債を発行したり、日銀が金融緩和を行ったりするくらいではハイパーインフレが発生するはずもないだろう。国債の発行は子孫に借金を残すどころか、日本がデフレを脱却するために必要な政策なのである。

 

 

野党が選挙で勝てないのは緊縮財政を推進しているから

 更に、井手氏は前述の中央公論の中で「野党には消費税増税に強硬に反対する人がいる。でも、消費税をやめると言っても前回の衆院選では勝てなかった」と言っているが、これも嘘である。

 まず、2017年の衆院選議席の変動数を見ると与党の自民党が0議席と変わらず、公明党が5議席減らしたため、安倍政権にとって決して快勝だった選挙ではないことを前提にしなければならない。野党では立憲民主党が40議席増やした一方で、日本共産党が9議席減らし、希望の党が7議席減らし、日本維新の会が3議席減らし、社民党が0議席と変わらなかった。

 

 確かに同選挙で野党が消費税増税反対を公約に掲げていたことは事実だが、その一方で日本共産党は防衛費の削減を推進し、希望の党は公共事業の削減を推進し、日本維新の会は公務員給与の削減を推進するなど、緊縮財政にとらわれた政党が議席を減らした側面もある。特に、同選挙では北朝鮮のミサイル発射の問題も争点の一つとなっていて、日本共産党は「憲法を守るが、軍事費は増やすべき」と言わなければ勝ち目がなかったように思う。

 それに対し、議席を大幅に増やした立憲民主党長時間労働の規制、最低賃金の引き上げ、保育士・介護職員の待遇改善、正社員の雇用を増やす企業への支援、児童手当・高校等授業料無償化ともに所得制限の廃止、所得税相続税、金融課税をはじめ再分配機能の強化など、「消費税廃止」を除けばれいわ新選組と変わらない反緊縮的な政策を掲げていたことを知らない人は多いだろう。つまり、2017年の衆院選は国民の所得を引き上げる政策を提示した野党と、歳出削減を主張した野党の明暗をわけた選挙でもあったのだ。

 

 また、2019年の参院選では意外だと思われるかもしれないが、与党の自民党は9議席も減らして勝利したとは言えない結果となっている。それでも敗北するまでに至らなかったのは連立を組んでいる公明党が3議席増やしたからだが、これが自民党の単独政権だったらとっくに安倍政権は退陣していただろう。

 例えば、公明党と連立を組む前の1998年の参院選では消費税5%増税後の景気悪化に批判が高まって自民党が8議席減らし、当時の橋本政権は総辞職している。90年代の自民党から見れば9議席減らした2019年の参院選は「敗北」であり、本来なら安倍首相は消費税8%増税後に景気を悪化させた責任を取らなければならない立場である。

 しかし、参院選議席を減らしたにも関わらず安倍政権の退陣論が浮上しないのは、自民党そのものが弱体化して「私が総理大臣をやりたい」という意欲のある政治家が一人も存在しないからである。自民党の中にも安藤裕議員など一部では消費税増税に反対する議員もいるが、彼らが「消費税廃止」を掲げて総裁選に出馬しない限り、本音としては増税を容認していると批判されても仕方がないだろう。

 

 その一方で、野党は「消費税廃止」を掲げたれいわ新選組が設立から3ヵ月しか経っていないにも関わらず2議席を獲得する結果となっている。参院選におけるれいわ新選組の報道は現在と違って批判的なものが多く、2019年5月18日放送の『胸いっぱいサミット』の中では「消費税廃止」や「政府が補償して最低賃金を1500円に引き上げ」などの政策について、千原せいじ氏が「そんなの無理じゃないですか」と発言し、岸博幸氏が「政治家の中で一番許しがたい」とこき下ろしている。こうしたマスコミのネガティブキャンペーンにも負けず、参院選後に政党要件を満たして諸派から国政政党となったことは大きいのではないだろうか。

 ちなみに、れいわ新選組は2019年の参院選比例代表で228.0万票獲得したのに対し、立憲民主党比例代表の得票数を2017年の衆院選の1108.5万票から2019年の参院選の791.8万票まで減らしてしまう。このことから、2017年の衆院選だけでなく2019年の参院選も消費税廃止を掲げた野党と、それに批判的だった野党の明暗をわけた選挙だったことになる。つまり、野党が選挙で勝てないのは井手氏が言うように消費税増税に反対しているからではなく、むしろ公共事業や軍事費を否定して緊縮財政を推進しているからだろう。

 

 2019年10月30日、れいわ新選組山本太郎元議員と野党統一会派に参加する馬淵澄夫国交相が消費税5%への引き下げを求める「消費税減税研究会」の初会合を開いた。しかし、現職の国会議員の参加者22人のうち、立憲民主党は山本氏の消費税廃止論に同調する石垣のりこ議員など3人に留まり、逢坂誠二政務調査会長蓮舫参院幹事長から「行くな圧力が掛かっている」と証言する議員も少なくないという。立憲民主党が消費税引き下げを求める会合への参加に圧力を掛ける理由は、経済ブレーンに井手英策氏などの増税賛成派を迎えていることも原因の一つではないだろうか。

 筆者は井手氏について社会保障の充実を推進するリベラルではなく、むしろ経団連の奴隷になって消費税率を15~20%まで引き上げようとする安倍政権の手先だと思っている。野党に求められるのは高負担社会でも経済成長の否定でもなく、消費税を廃止して国民の所得を引き上げる政策を提示することだろう。

 

 

<参考資料>

井手英策 『幸福の増税論 財政はだれのために』(岩波書店、2018年)

小沢一郎、井手英策 「国民生活を守るための社会保障増税の時機 ドブ板も厭わぬ覚悟で挑め 政権を勝ち取る野党共闘構想」 『中央公論』(中央公論新社、2019年5月号)

藤井聡 『「10%消費税」が日本経済を破壊する』(晶文社、2018年)

三橋貴明財務省が日本を滅ぼす』(小学館、2017年)

     『世界でいちばん!日本経済の実力』(海竜社、2011年)

 

日本の政府と民間の収支バランス

https://twitter.com/key_tracker/status/1156819116973408261

三橋貴明】「国の借金」プロパガンダを打破せよ!

https://38news.jp/economy/12281

国債等の保有者別内訳

https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/breakdown.pdf

マネタリーベース 時系列データ・注釈等

https://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mb/index.htm/

消費者物価指数 時系列データ

https://www.stat.go.jp/data/cpi/historic.html

第48回(2017年)衆議院議員総選挙

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC48%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99

第25回(2019年)参議院議員通常選挙

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC25%E5%9B%9E%E5%8F%82%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E9%80%9A%E5%B8%B8%E9%81%B8%E6%8C%99

枝野幸男 国民との約束

https://www.edano.gr.jp/manifesto.html

【有害番組】「平成のダメ政治家ランク」に山本太郎議員

https://yuruneto.com/dameseijika/

れいわの勢力拡大に怯える立民 「消費税減税研究会」への参加警戒

https://www.sankei.com/politics/news/191030/plt1910300024-n1.html

立民が“圧力” れいわ山本代表「消費税減税」会合に行くな

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263910

 

増税賛成派の井手英策氏に反論する(前編)

主要先進国の中で日本だけが経済成長していない

 消費税増税に賛成しているリベラル派の経済学者に井手英策氏がいる。彼は社会保障の充実を推進する一方で、公共投資や経済成長を否定していて「消費税を増税して景気が悪化しても、社会保障が充実すれば国民は納得するだろう」という考え方らしい。若手経済学者の池戸万作氏は経済成長を否定して、北欧の高負担社会を目指す層を「緊縮リベラル派」と表現しているが、井出氏はその代表的な人物だと言えるかもしれない。

 井手氏が2018年11月に出版した『幸福の増税論 財政はだれのために』を読んでみても、安倍政権が進めているアベノミクスについて「経済を成長させ、所得と貯蓄の増大を目指す路線の雲行きは怪しい」と述べている。しかし、安倍政権が経済成長を重視しているというのは全くの嘘である。なぜなら、2025年のプライマリーバランス黒字化目標のために、憲政史上初めて在任中に消費税率を倍に引き上げたからだ。安倍政権は積極財政どころか「戦後最悪の緊縮財政内閣」と表現しても過言ではないだろう。

 

 また、井手氏は前掲書の中で「先進国は1960年代をピークとして経済成長率がかなり低いところに収縮してきている」と言っているが、主要先進国の1997~2017年の名目GDPの伸び率はカナダが236%、アメリカが228%、スウェーデンが227%、イギリスが216%、デンマークが190%である(図1を参照)。消費税の安いカナダでも、消費税の高いスウェーデンデンマークでも、1980年代から新自由主義を推進してきたアメリカやイギリスでも、経済が停滞しているどころか政府の財政出動によって20年間で2倍近くも名目GDPが増加しているのだ。

 それに対し、日本の名目GDPの伸び率は20年間で102%と全く経済成長していない。日本の名目GDPが増えないのは、このブログで何度も指摘した通り緊縮財政のせいである。

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 更に、井手氏は「90年代に減税と公共投資に明け暮れ、空前の政府債務を生み出したにも関わらず、かつてのような経済成長を実現できなかった」と言っているが、これも嘘である。政府が行う社会資本整備などの投資の額を表した「公的固定資本形成」が戦後のピークだったのは1996年の46.7兆円で、当時の「一人当たりの名目GDPランキング」は日本が3位だった。小渕政権が公共事業関係費を増やして一時的に景気回復していた2000年でもランキングは2位を維持している(図2を参照)。

 

 しかし、2018年の公的固定資本形成は25.2兆円まで削減され、一人当たりの名目GDPランキングは26位へと下落してしまった。つまり、日本の90年代はバブル崩壊と言われながらも政府の公共投資によってかろうじて経済成長していた時代で、本格的に日本経済が衰退したのは2001年の小泉政権が緊縮財政を始めてからなのだ。

 井手氏は90年代の公共投資が「国際的に見て突出した地位にあったことは疑いようのない事実である」と述べているが、地震や台風などの自然災害が頻発する日本で公共投資を削減するのは、「国家的自殺」としか呼びようのない状況ではないだろうか。

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消費税増税のせいで家計最終消費支出が落ち込んだ

 また、井手氏は消費税を8%に増税した2014年4月以降の個人消費の落ち込みについて、増税ではなく2015年6月のチャイナ・ショック(中国株の大暴落)が原因だと主張している。だが、名目GDP成長率を見ると中国は2015年の7.0%から2017年の10.9%まで回復しているのに対し、日本は2015年の3.4%から2017年の1.7%まで下落した。日本経済が停滞しているのは中国のせいではなく、消費税を増税して公共投資を削減してきたからだろう。

 消費税増税による景気悪化を他国のせいにするのは増税賛成派の常套手段で、消費税5%増税のときも当初は1998年6月22日に経済企画庁が、景気が拡張局面から後退局面に移る転換点の「山」を1997年3月と判定し、景気後退が消費税を5%に引き上げた同年4月から始まっていたことを認めたが、麻生政権が消費税10%増税を言い出した2008年頃から「1997年の景気後退は消費税増税ではなくアジア通貨危機が原因」だとするミスリードが行われた。

 

 しかし、1982年以降の「名目家計最終消費支出(持ち家の帰属家賃を除く)」の前年からの増加量を示した図3を見ると1997年までは基本的に消費がプラス成長していたのに対し、1997年以降は一気に増加量がゼロ付近をうろつく状況が続いている。つまり、1997年までは着実に成長していた消費が5%増税によって一向に伸びなくなり、むしろ縮小していく傾向となったのである。このことから1997年以降のデフレ不況はアジア通貨危機ではなく、消費税増税が原因だというのがわかるのではないだろうか。

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 更に、井手氏は中央公論2018年1月号の中で「日本の左派が勘違いしているポイントがあって、消費税は貧しい人に重たい税だということを皆さんおっしゃるわけですよね。でも重要な事実を見逃していて、どう考えても貧乏な人よりも金持ちのほうが消費税をたくさん払っていますよね」と言っているが、これも国民経済計算のデータを見ると嘘であることがわかる。

 日本で100万ドル(約1億1000万円)以上の投資可能な資産を保有する富裕層は2006年の147万人から2018年の315万人まで2.14倍も増加したのに対して、消費税増税による物価上昇の影響を除いた「実質家計最終消費支出(持ち家の帰属家賃を除く)」は2006年の230.7兆円から2018年の237.9兆円までたったの1.03倍しか増加していない(図4を参照)。

 仮に日本の富裕層が資産の全てを消費に回している場合、家計最終消費支出が富裕層人口と並行して増加してもいいはずだが、実際には富裕層の多くが消費ではなく貯蓄に励んでいるからこそ個人消費がほとんど伸びないのだろう。

 

 日経新聞が2016年2月に公表したデータによれば、消費税が10%に増税されると「年収に占める消費税負担の割合」は年収1500万円以上の世帯では2.0%程度なのに対し、年収200万円未満の世帯では8.9%にものぼると予測している。年収200万円未満と年収1500万円以上で消費税負担の割合が4倍以上も開いていることから、消費税増税低所得者により負担が重いのが現実なのである。

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<参考資料>

井手英策 『幸福の増税論 財政はだれのために』(岩波書店、2018年)

     『日本財政 転換の指針』(岩波書店、2013年)

五木寛之、井手英策 「異色対談 85歳の作家が気鋭の財政学者に訊く 日本は本当に貧しくなったのか」 『中央公論』(中央公論新社、2018年1月号)

三橋貴明 『学校では絶対に教えてくれない 僕たちの国家』(TAC出版、2014年)

林直道 『日本経済をどう見るか』(青木書店、1998年)

藤井聡 『「10%消費税」が日本経済を破壊する』(晶文社、2018年)

 

三橋TV第133回【謎の「緊縮リベラル派」を解体しよう】

https://www.youtube.com/watch?v=JLwVMGI1K4M

国民経済計算 2019年4-6月期 2次速報値

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2019/qe192_2/gdemenuja.html

世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング

https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html

Nominal GDP forecast(名目GDP成長率予測)

https://data.oecd.org/gdp/nominal-gdp-forecast.htm

World Wealth Report 2019

https://worldwealthreport.com/wp-content/uploads/sites/7/2019/07/World-Wealth-Report-2019-1.pdf

年収でこんなに違う 所得・消費税、あなたの負担は

https://vdata.nikkei.com/prj2/tax-annualIncome/

 

増税賛成派の井手英策氏に反論する(後編)」に続きます。

軽減税率よりも消費税を廃止して景気対策を行うべき

緊縮財政を続けている日本で軽減税率は景気対策にならない

 2019年10月から消費税が10%に増税されたのと同時に、酒類と外食を除いた飲食料品に8%の軽減税率が導入された。それによりテイクアウトの食品は税率が変わらないため、増税されても影響が少ないと安心しきっている人が多いのではないだろうか。

 しかし、食品に8%の消費税というのは国際的に見ても高いのが現実である。例えば、財務省のデータによれば「国税収入に占める消費税収の割合」は日本が29.2%なのに対し、イギリスは25.8%、イタリアは27.3%だ。付加価値税が20%のイギリスと22%のイタリアで割合が日本と変わらないのは、イギリスでは食品が非課税で、イタリアでは紅茶やパスタなど生活必需品の軽減税率が4%と安いからだろう。また、菊池英博氏の試算によれば付加価値税が25%のスウェーデンは「国税収入に占める消費税収の割合」が18.5%で、日本より大幅に安くなっている(表13を参照)。

 更に、消費課税に含まれる関税やとん税(外国貿易船の入港に対して課される租税)等を加えると、「国税収入に占める消費課税の割合」は40.8%で、日本はフランスの次に消費税が高い国という見方もできるのだ。

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 それでも消費税増税の賛成派は、北欧などの「高負担・高福祉」の国々では付加価値税が20%を超えていると言うかもしれない。確かに、「消費税の高い国ランキング」を見るとハンガリーは27%、ノルウェークロアチアスウェーデンデンマークは25%、アイスランドフィンランドギリシャは24%となっている。

 だが、こうした付加価値税の高い国々は日本よりはるかに公共事業や社会保障支出を増やしていて、1998~2018年の政府総支出の伸び率はアイスランドが477%、ハンガリーが369%、ノルウェーが307%、クロアチアが236%、フィンランドが201%、スウェーデンが196%、デンマークが174%、ギリシャが153%と大幅に増加したのに対し、日本は98%とやや縮小している。日本では消費税を増税して社会保障に使うどころか歳出削減が進められてきたのだ(図98を参照)。

 

 その影響で1998~2018年の名目GDPの伸び率もアイスランドが467%、ハンガリーが402%、ノルウェーが304%、クロアチアが236%、スウェーデンが228%、フィンランドが193%、デンマークが187%、ギリシャが147%なのに対し、日本は104%と付加価値税が高い国々と比較しても経済成長していないことがわかる。日本の2018年の名目GDPは548.9兆円だが、もし日本が「高負担・高福祉」の国を目指すのであれば、国債発行と財政出動によって20年後の2038年までに名目GDPを1000兆円(2018年の1.82倍)以上に増やしてから、消費税増税の議論を始めるべきではないだろうか。

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正しく消費税増税を批判するためにも新聞に軽減税率は不要

 今回の消費税10%増税にあたって最も軽減税率を推進していたのが公明党である。しかし、公明党はかつて消費税そのものに反対していたことをどれだけの人が知っているだろうか?

 例えば、1986年12月に中曽根政権が選挙公約に違反して後の消費税につながる「売上税」を導入しようとしたが、当時の公明党矢野絢也委員長は売上税への反対意見を表明し、支持母体である創価学会池田大作名誉会長も売上税について「これほどの公約違反はない」と批判していた。

 

 しかし、それから30年が経って今の公明党幹事長である斉藤鉄夫氏は2016年1月の週刊東洋経済で軽減税率について「将来、消費税率は13~15%、ひょっとすると欧州のように20%になっているかもしれない。そのときでも食べ物は8%に据え置かれ、初めて軽減税率の意味が出てくる」と発言している。つまり、今の公明党は「軽減税率を導入する代わりに消費税を20%まで上げろ」と言っていて、自民党以上に増税賛成の立場になっているのだ。

 ちなみに、2016年当時斉藤氏は公明党税制調査会長だったが、2018年に幹事長に就任していて、財務省にすり寄って出世したのではないかと思ってしまう。

 

 また、今回の軽減税率では食品以外にも、定期購読を契約した週2回以上発行される新聞も対象になっている。新聞に軽減税率が適用されたのは「知識に課税せず」という日本新聞協会からの要望があったのだろうが、それなら何故書籍や雑誌にも軽減税率が適用されないのだろうか。

 私が消費税増税の問題を調べるにあたって引用しているのはほとんどが書籍で、新聞に軽減税率が適用されて書籍に軽減税率が適用されないのは、厳しく言えば「愚民化政策」の一つではないかと思っている。新聞の多くは紙面で消費税増税を煽っていて、最近だと特に酷かったのは2019年9月21日に日経新聞が「ニンジンの皮もおいしく! 増税に勝つ食べ切り術」という見出しで消費税10%増税に備えて読者に節約を強要していた記事である。

 

 日経新聞は「経済新聞」を謳っているのに、国民全体が節約に走って個人消費を減らしたら、国民経済計算の「民間最終消費支出」が減少してGDPも縮小するという経済の基礎すらわかっていないのかと呆れてしまう。それに対し、新聞の中で最も消費税増税に批判的な報道をしているのは、『今こそ知りたい「消費税増税と法人税減税」の関係』の図87にもあるように「消費税収と法人三税の減収額の推移」のグラフを掲載した日本共産党の機関紙であるしんぶん赤旗だ。

 つまり、日本共産党の支持者でないと新聞で消費税増税を批判する記事を目にすることがほとんどないということでもある。

 

 その上、NHK放送文化研究所の調査によれば、平日に新聞(電子版も含む)を読む人は国民全体で1995年の52%から2015年の33%まで減少し、20代に限れば男性は32%から8%、女性は32%から3%に減っている。新聞は現代において食料と同様の「生活必需品」とは言い難いのだ。実際に、2015年12月にYahoo! JAPANが実施した意識調査によれば、新聞にも軽減税率を適用すべきか否かを尋ねて回答を得た約19万票のうち、「すべき」は21.1%だけで「すべきでない」が78.9%にも達した。

 筆者はむしろ正しく消費税増税を批判してもらうためにも、新聞に軽減税率は不要ではないかと思っている。軽減税率という小手先の景気対策を行うくらいなら、消費税そのものを廃止すべきだろう。

 

 

<参考資料>

菊池英博 「政府投資が日本経済を成長させる」 『別冊クライテリオン』(啓文社書房、2018年12月号)

平野貞夫 『消費税国会の攻防 一九八七―八八 平野貞夫 衆議院事務局日記』(千倉書房、2012年)

斎藤貴男 『国民のしつけ方』(集英社インターナショナル、2017年)

 

消費課税(国税)の概要(税目ごとの税収等)

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/d01.htm

主要国の付加価値税の概要

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/108.pdf

税制 イタリア 欧州 国・地域別に見る

https://www.jetro.go.jp/world/europe/it/invest_04.html

財政金融統計月報第793号

https://www.mof.go.jp/pri/publication/zaikin_geppo/hyou/g793/793.htm

世界の消費税が高い国/低い国ランキング

https://www.keigenzeiritsu.info/article/20672

日経「人参の皮も美味しく!増税に勝つ食べ切り術」に批判殺到

https://yuruneto.com/nikkei-ninjin/

2015年 国民生活時間調査

https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20160217_1.pdf

新聞も軽減税率を適用すべき?

https://news.yahoo.co.jp/polls/domestic/20883/result

日本でタブー視されている男性の貧困問題

子育て世代の所得を増やして少子化を改善すべき

 今の日本で疑問に思うのは、「男性の貧困」の問題がタブー視されていないかということである。本を探してみても「女性の貧困」について取り扱った内容は数多くあるが、「男性の貧困」について取り扱った内容はほとんど存在しないように思う。

 しかし、安倍政権が自画自賛する2012~2018年の就業者数の増加についても、その内訳を見ると女性が288万人も増加したのに対し、男性は95万人程度(女性の33%)の増加に留まっている。男性は女性ほど雇用改善の恩恵を受けていないのだ。

 

 この他にも、近年では大卒の就職率が回復する傾向にあるが、それと同時に企業が新卒採用でコミュニケーション能力を異常なまでに求めるようにもなっている。

 経団連の『新卒採用に関するアンケート調査』によれば、採用選考時に「コミュニケーション能力を重視する」と答えた企業の割合は2001年の50.3%から2018年の82.4%まで増加した。企業がコミュニケーション能力に偏重した採用活動を行っているのは、2000年代以降にインターネットの普及で誰でも簡単に不祥事の告発が可能になり、企業がかつてないほど組織のコンプライアンスを重視するようになったからである。

 ちなみに、マイナビが2016年に行った調査で、自分のことをコミュ障(コミュニケーション障害)だと思う男子大学生は54.3%にものぼっている。筆者のように最初から他者とのコミュニケーションが苦手な男性は、どれだけ就職率が改善してもその恩恵を受けられないのが現実なのだ。

 

 また、この20年間で子育て世代の男性が貧困化している問題も存在する。民間給与実態統計調査によれば、35~39歳男性の平均年収は1997年の589.1万円から2017年の517.3万円まで71.8万円(1997年比で12.2%)も減少し、40~44歳男性の平均年収は1997年の644.7万円から2017年の569.2万円まで75.5万円(1997年比で11.7%)も減少している。

 この間、食料を含めた総合物価指数はデフレと言われながらも1997年以降、ほとんど横ばいの状態を続けている。特に、35~39歳男性の平均年収は2014年からやや上昇しているが、それも消費税増税による物価上昇に相殺されてしまった(図93を参照)。

 

 1997~2017年の20年間で子育て世代の男性の収入がこれだけ落ち込んだのは、橋本政権以降の緊縮財政によって給与が下落するデフレ不況が長期化していることが原因だろう。男性の平均初婚年齢(2017年)は31.1歳なので、35~44歳はちょうど小中学生の子供がいる世代になる。日本は戦後長らくの間、夫が妻子を養う家族モデルを築いてきたので、子育て世代の男性の貧困化はもっと社会問題の一つとして議論しても良いように思う。

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 収入が増えないデフレ不況は世代間格差までも広げている。例えばバブル期以前の1982年に大卒で入社した1959年度生まれの男性と、1987年に大卒で入社した1964年度生まれの男性は22歳から42歳までの20年間で年収が2.5~2.8倍も増加していた。この世代であればまだ「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という高度経済成長期の家族モデルを形成することができたかもしれない。

 それに対し、バブル崩壊後の1992年に大卒で入社した1969年度生まれの男性と、1997年に大卒で入社した1974年度生まれの男性は22歳から42歳までの20年間で年収が1.8~1.9倍程度しか増加していない。この世代に入ると運良く高収入になれた男性を除いて、夫の所得だけで妻子を養うことは非常に難しいと言えるだろう(図94を参照)。

 その影響もあって、50歳までに一度も結婚したことのない人の割合を示す生涯未婚率(男性)は、1990年の5.57%から2015年の23.37%まで上昇している。バブルの頃だと50歳男性は20人に1人しか未婚者がいなかったのに対し、現在では50歳男性の4人に1人が結婚できない時代になっているのだ。

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 図95を見ると過去60年間(1958~2018年)の「名目GDP成長率と出生数の推移」も強い相関関係が見られ、日本で少子化が進んだのは富裕層減税や国営企業の民営化、消費税導入、労働者派遣法の施行など中曽根政権以降の小さな政府というデフレ促進策によって名目GDP成長率が下がり、子育て世代の収入が減少したからではないだろうか。

 1980年代はまだインフレの時代だったので小さな政府を進めても経済に悪影響を与えることは少なかったが、1990年代のバブル崩壊後にデフレ不況が深刻化する中で消費税増税や歳出削減を断行してしまったのは問題だった。

 

 今回の消費税10%増税で安倍政権は幼稚園、保育所認定こども園を利用する3歳から5歳児クラスの子供たちの利用料を無償化するなど小手先の対策を取ったが、こうした幼児教育の無償化は消費税を引き上げなくても富裕層増税国債発行で実現可能だろう。

 今では子育てにお金が掛かるだけでなく結婚式もビジネス化しており、挙式・披露宴の費用は全国平均で357.5万円にものぼっていて、これは35~39歳男性の平均年収の約7割に相当する。2015年の出生動向基本調査によれば、「1年以内に結婚することになった場合、何か障害になることがあるか」という質問に男性回答者の68.3%が「障害がある」と回答し、そのうち43.3%が「結婚資金」を理由に挙げている。

 

 政府が本当に少子化を改善させたいのであれば、むしろ消費税を廃止して個人消費による需要を創出し、子育て世代の所得を増やして年間の名目GDP成長率が5%を超えるような経済状況を続けるべきではないだろうか。日本が1970~80年代のような安定的に経済成長していた時代に戻れば、生涯未婚率が低下して出生数も増加すると考えられる。

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年収100万円以下の男性貧困層が増加した理由

 更に、子育て世代だけでなく高齢男性の貧困も深刻な問題だ。前述の民間給与実態統計調査によれば、年収100万円以下で働く男性貧困層は2018年に過去40年間で最多の97万1000人にのぼっている(図96を参照)。女性の年収100万円以下が2016年の330.9万人から2018年の312.7万人へとやや減少しているのに対し、男性の年収100万円以下は昨年に引き続き過去40年間で最多を更新していて低所得者の増加がより深刻になっていることがわかる。

 男性貧困層の年齢分布は公表されていないため、筆者は当初年収100万円以下の増加について子育て世代の男性の貧困化が原因だと考えていた。だが、2012~2018年にかけて25歳から64歳までの男性の就業者数は合計で98万人減少しているのに対し、65歳以上の男性は147万人も増加している(図97を参照)。つまり、男性貧困層が急速に増加しつつある背景には低賃金で働かされている高齢男性の実態が存在するようだ。

 

 ちなみに、15~19歳男性は12万人増加、20~24歳男性は34万人増加しているが、この世代だとまだ親と同居している人も多く、一人暮らしの大学生でも親からの仕送りを貰っている割合は70.3%である。それに対し、単身高齢者は子供に負担をかけたくないという理由で仕送りを断っている人が多く、子供からの仕送りを貰っている人は1.4%程度に過ぎない。高齢者が年金だけで生活できず家族からの支援も受けられない場合、生活保護を利用するか働かざるを得ないだろう。

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 特に単身の高齢男性は女性よりも孤立しやすい傾向にあり、2015年の高齢社会白書によれば「一緒にいてほっとする人がいない」は単身女性が27.2%なのに対し、男性は51.4%、「ちょっとした用事を頼める人がいない」は単身女性が11.8%なのに対し、男性は32.2%、「看護や世話を頼みたい相手がいない」は単身女性が21.5%なのに対し、男性は35.0%にものぼっている。

 現在どの程度幸せと感じるかを「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点として『8点以上』と答えた割合も、単身女性が43.6%にのぼっていたのに対し、男性は22.7%と女性の約半分となっている。高度経済成長期からバブル期にかけて長時間労働にもめげず、一生懸命に家族や社会を支えてきた男性高齢者の老後には寂しい風が吹いているようだ。

 私がツイッターで安倍政権の熱烈な支持者に年収100万円以下で働く男性貧困層が増加していることについてどう思うか聞いてみたところ、「アベノミクスが成果を上げて、高齢者が定年後に仕事を得やすくなったから年収100万円以下が増えた」と反論してきた。しかし、老骨にムチ打って低賃金で働く高齢者が増加した状況をアベノミクスの成果だと言って良いのだろうか。

 

 この他にも、年収100万円以下で働く男性貧困層が増加した理由について小泉政権以降の自民党が進めてきた公共事業の削減があるように思う。

 例えば、『「平成おじさん」の功罪とれいわ新選組への期待』でも述べた通り、1998年の小渕政権は国債発行を財源に公共事業関係費を過去最高の14.9兆円まで増やして、年収100万円以下の男性貧困層を1998年の66万9019人から2000年の49万9517人まで減らしたが、図96を見るとその後は公共事業を削減して男性貧困層が増加していることがわかる。労働力調査によれば建設業で働く従業員は1950年代以降、一貫して8割以上が男性なので政府の公共事業関係費が男性の所得にも影響しやすいのだろう。

 

 また、近年では建設業の人手不足と高齢化が社会問題の一つにもなっている。2012年の時点で全産業の55歳以上の労働者の割合は28.7%なのに対し、建設業は33.6%にものぼっている。逆に29歳以下の労働者の割合は全産業が16.6%なのに対し、建設業は11.1%に低下している(画像を参照)。

 この状況を鑑みて安倍政権は2013年から公共工事の設計労務単価を引き上げたが、2018年度の公共事業関係費は7.6兆円と1998年度の51%程度に過ぎず、人手不足の解消にはつながっていない。建設業の許可業者数も1999年度の60万980社から2018年度の46万8311社まで減少している。

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 その影響もあって日本は世界有数の自然災害大国であるにも関わらず、災害が発生した際の復旧・復興に遅れが生じている。2011年の東日本大震災だけでなく、今年発生した台風15号台風19号でも関東を中心に停電や断水が相次いだ。2012~2018年の6年間で男性の就業者数は3622万人から3717万人まで95万人増加したのに対し、建設業は433万人から421万人へと12万人減少し、電気・ガス・熱供給・水道業も28万人から24万人へと4万人減少していて、建設業や水道業の人手不足がライフラインの復旧に遅れが生じる原因にもなっている。

 

 建設業の人手不足を解消するためには公共工事の設計労務単価を増やすだけでなく、れいわ新選組が提言しているように政府が補償して最低賃金を1500円まで引き上げる必要があるのではないだろうか。実際に建設業ではないが、ファッション通販のZOZOが今年5月に時給1300円のアルバイトを募集したところ、たった1日で2000人を超える応募者が殺到したという。

 やはり今の日本で問題になっている人手不足は、少子化や人口減少によるものではなく「賃金不足」こそが最大の原因だと考えて良いだろう。早期の災害復興を果たすためにも年収100万円以下の男性貧困層を減らすためにも、公共事業の拡大と建設業の賃金引き上げは急務である。

 

 

<参考資料>

齊藤祐作 『発達障害者の才能をつぶすな!』(幻冬舎、2016年)

雨宮紫苑 『日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち』(新潮社、2018年)

藤田孝典 『続・下流老人 一億総疲弊社会の到来』(朝日新聞出版、2016年)

三橋貴明 『移民亡国論 日本人のための日本国が消える』(徳間書店、2014年)

 

2018年度 新卒採用に関するアンケート調査結果

https://www.keidanren.or.jp/policy/2018/110.pdf

自分のことを「コミュ障」だと自覚している男子大学生は約5割

https://www.excite.co.jp/news/article/Mycom_freshers__gmd_articles_44447/

人口動態調査 - e-Stat 政府統計の総合窓口

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450011&tstat=000001028897

自由?それとも寂しそう?データから見えてきた「生涯独身」のリアル

https://www.axa.co.jp/100-year-life/health/20190522/

幼児教育・保育の無償化 子ども・子育て本部

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/musyouka/index.html

結婚費用の項目と相場 親ごころゼクシィ

https://zexy.net/contents/oya/money/kiso.html

第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)

http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/report15html/NFS15R_html02.html

平成30年分 民間給与実態統計調査

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/001.pdf

大学生アルバイトの金銭感覚調査

https://resemom.jp/article/2017/08/16/39850.html

親への仕送りの平均額は?親の老後資金について考える

https://fp-moneydoctor.com/news/knowledge/remittance_to_the_parent/

平成27年高齢社会白書(全体版)

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2015/html/zenbun/index.html

当面の建設人材不足対策 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000035515-att/2r9852000003554q.pdf

公共事業関係費(政府全体)の推移

https://www.mlit.go.jp/page/content/001304347.pdf

建設業許可業者数調査の結果について

https://www.mlit.go.jp/common/001288296.pdf

ZOZO「時給1300円」バイトに応募殺到 3日で募集終了

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/15/news059.html

今こそ知りたい「消費税増税と法人税減税」の関係

消費税収の78.1%が法人税減税の穴埋めに消えている

 来月からとうとう消費税が10%に増税されてしまうが、社会保障に使われるはずの消費税収はほとんどが法人税減税の穴埋めに消えている事実をどれほどの人が知っているだろうか?

 

 日本では消費税が導入された当時から法人税減税が急速に行われていて、法人税の基本税率は1984~86年度の43.3%から2018年度の23.2%に引き下げられ、国税地方税を合わせた法人実効税率も、1984~86年度の52.92%から2018年度の29.74%まで引き下げられている。

 1989~2018年度まで日本人が払った消費税は計371.9兆円なのに対し、法人税は国と地方合わせて、税収が29.8兆円であった1989年度と比較すると計290.4兆円も減収しており、これは消費税収の78.1%が法人税減税の穴埋めに消えた計算になる(図87を参照)。ちなみに、図87はしんぶん赤旗からの引用だが、日本共産党の機関紙が最も消費税増税に対して厳しい批判をしているのは皮肉な話である。

 また、経団連の榊原名誉会長は法人実効税率を25%に引き下げるよう政府に提言しており、安倍政権が景気を悪化させても消費税10%増税を強行するのは、法人税の大幅な減税によって税収が減ることを見越しているからだろう。

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 経団連法人税減税を推進する理由について「企業の設備投資を増やす」と言っているが、法人税を引き下げても設備投資が増加するとは限らないのが現実だ。国民経済計算の民間企業設備投資(実質値)を見ると、法人税が高かった1977~1997年の20年間では2.99倍も増加したのに対し、法人税減税が繰り返されてきた1997~2017年の20年間では1.17倍しか増加していない(図88を参照)。

 1977~1997年は一般的に日本が安定成長していた時代だと言われているが、1987~91年のバブル景気を除けば1979~80年の第二次オイルショックや1985~86年の円高不況、1992~94年のバブル崩壊など経済的に不安定な時期も多かった。

 それにも関わらず設備投資が増加したのは法人税が今より高かったことにより、企業が税引き前利益を減らして投資や人件費、交際費などに回していたからではないだろうか。

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法人税減税よりも海外進出企業に対して課税を行うべき

 更に、経団連は「法人税増税すると日本から企業が逃げ出す」と言うが、経産省の海外事業活動基本調査(2017年度)では海外に進出する企業に対して移転を決定した際のポイントについて3つまでの複数回答で聞いたところ、法人税が安いなどの「税制、融資等の優遇措置がある」を選択した企業は8.0%と一割にも満たなかった(図89を参照)。

 もし、企業の国外流出を防ぎたいのであれば、法人税減税よりも海外に進出する企業に対して課税を行うべきである。前述の海外事業活動基本調査によれば、海外に拠点を置いて活動する企業の数を表した現地法人企業数は1987年度の6647社から2017年度の25034社まで約3.8倍も増加していて、法人税の高い時代のほうが企業は国内で仕事をしていたのだ(図90を参照)。

 また、企業が海外進出を決定した理由としてトップに挙げたのは「現地の製品需要が旺盛または今後の需要が見込まれる」の68.6%だった。つまり、法人税を減税するよりも消費税を廃止して個人消費による需要を創出すれば、企業が国内に留まってくれる可能性が高いということだろう。

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 海外では米国のトランプ政権が2018年に連邦法人税率を35%から21%に引き下げた一方で、中国など海外からの輸入品の関税を引き上げて税収を増やそうとしている。トランプ氏は政治家として問題の多い人物だが貿易の保護主義を推進し、法人税減税の財源を消費税の導入に頼らなかったことは高く評価すべきだろう。

 それに対し、日本の安倍政権はトランプ氏との交渉で米以外の農産物の関税を全て撤廃しようとしている。国民に対しては消費税増税を強要する一方で、グローバル企業に対しては法人税減税や関税撤廃で優遇したいというわけだ。「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました」という発言からもわかる通り、安倍首相は日本の国益について一切考えていないのだろう。

 

 

消費税廃止と法人税増税国債発行こそ必要な政策である

 この他にも、財務省が言う消費税引き上げのメリットの一つとして、「法人税収は景気に左右されやすいが、消費税収は経済状況に関係なく安定した財源」というものがある。確かに、財務省の一般会計税収の推移を見ると、国の法人税収は1989年度の19.0兆円とバブル期にピークを迎えてその後は減少し、2018年度の法人税収は12.3兆円になっている。

 だが、法人企業統計によれば企業の経常利益は1989年度の38.9兆円から2018年度の83.9兆円まで約2.2倍も増加し、法人税収が減少する一方で経常利益はバブル崩壊後も増え続け過去最高を更新しているのだ(図91を参照)。ちなみに、2018年度は売上高が前年比マイナス0.6%だったにも関わらず、人件費を削減している影響なのか経常利益は増加に転じている。

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 もし、2018年度の経常利益に1989年当時の税率(40%)が適用された場合、単純比較で法人税収は41.0兆円にものぼっていたことが予想される。これは2018年度の法人税収と消費税収を合わせた30.0兆円より多いため、法人税率を一昔前の水準に戻せば消費税を廃止しても社会保障費を捻出することは可能なのだ。

 その上、リーマンショックのような金融危機が発生して法人税収が減少したら、国債発行や財政出動などの景気対策で経済成長を促して税収を増やせば良いだろう。例えば、安倍政権は2025年度までに国の収入と支出の釣り合い状態を表す「プライマリーバランス基礎的財政収支、以下PB)」を黒字化させる目標を掲げているが、PBを改善する方法は消費税増税や歳出削減ではなく経済成長こそが有効である。

 実際に、図92を見ると1980年代以降の名目GDP成長率とPBには相関関係があることが確認され、消費税を廃止してもデフレを脱却すれば自然にPBは改善していくだろう。そして、日本が本当の意味でデフレを脱却するためには消費税廃止と法人税増税国債発行こそ必要な政策なのである。

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<参考資料>

消費税と法人3税の減収額の推移 2018/11/1

http://nam-students.blogspot.com/2018/11/2018111.html

「日本も法人減税を」 経団連は25%要望

https://www.sankei.com/economy/news/171220/ecn1712200038-n1.html

国民経済計算 2019年4-6月期 2次速報値

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2019/qe192_2/gdemenuja.html

消費への罰と、利益への罰

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12412460015.html

海外事業活動基本調査

https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kaigaizi/index.html

「米法人税率21%」決着 税制改革、成立の公算

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24734550W7A211C1MM0000/

報ステ】“ウィンウィン”強調 日米貿易協定合意

https://www.youtube.com/watch?v=SFpFJTn5gis

平成30年度 法人企業統計調査

https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/h30.pdf

一般会計税収の推移

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/010.pdf

日本の基礎的財政収支の推移

https://ecodb.net/country/JP/imf_ggxcnl.html

消費税は国税の中で最も滞納の割合が多い

国税滞納のうち57.3%が消費税で占められている

 消費税が10%に増税されるまで残り2週間余りとなってしまったが、今こそ「消費税は国税の中で最も滞納の割合が多い」という事実について知るべきではないだろうか。「消費税になぜ滞納金が発生するのか?」については、消費税という税制の仕組みを理解する必要がある。

 私たちが買い物をするとき、レジでお金を支払っているため、消費税を納めているのは消費者だと思っている方も多いだろう。だが、これは大きな誤解で、実際に消費税を納める義務があるのは事業者だ。事業者は、決算や確定申告の際に、一定の計算による消費税額を国などに納付する義務があり、そこで消費税を販売価格に上乗せ(転嫁)することが認められている。

 

 しかし、販売価格に上乗せされた消費税を、モノを買うときに消費者が負担するのは事業者が値引きしていない場合で、中小・零細企業の中には少しでも商品を安く売るために、消費税を価格に転嫁できないこともあり、結果的に自腹を切って納税する例が少なくない。その影響もあって消費税は国税の中で最も滞納額が大きく、2018年度に発生した消費税の滞納税額は3521億円と、国税全体の滞納額(6143億円)における57.3%を占めている。

  消費税は法人税所得税と違って、年間売上高が1000万円以上の場合、事業者が赤字でも納税しなければならず、滞納税額が減らないのはそれだけ消費税を納められない企業が多いからである。消費税は事業者が預かる「間接税」ではなく、事業者が納める「直接税」と言ったほうが正しいだろう。

 

 国税の新規発生滞納税額は1992年度の1兆8903億円をピークに減少しているが、これは主に所得税法人税相続税の滞納が減ったからで、消費税だけは依然として滞納額が多いのだ(図85~86を参照)。ちなみに、図85を見ると「消費税の滞納額も1998年から減少しているのでは?」と思うかもしれないが、国税全体に占める滞納額の割合は1990年度の11.1%から2018年度の57.3%まで増加している。

 更に、消費税の滞納額は1996年から98年度、2013年から15年度へと税率が引き上げられた時期に増えており、2019~20年度は10%増税の影響で消費税を納められない事業者が増加するのは明白である。

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消費税という税制に欠陥があるから滞納が発生する

 だが、国税庁は消費税の滞納が増えているのを問題視するどころか、「自営業者=脱税」のイメージを作ることに必死だ。

 例えば、少し古いが1999年11月25日には前年の1998年に消費税の新規発生滞納税額が過去最多になったことを受けて、「消費税は消費者からの預り金的な性格を有する税であるという趣旨の広報活動を更に徹底する必要がある」という通知を出している。税金の問題に関心を持っている方なら、一度は「消費税は消費者からの預り金」という言葉を聞いたことがあるだろう。

 国税庁が子ども向けに広報活動を行っている税の学習コーナーでも、『消費税を通して私たちも納税している』という明らかな間違いを教えている。前述の通り、消費税を納税するのは消費者ではなく事業者であって、子どもたちが『消費税を通して私たちも納税している』という誤解を持つことは、逆に言えば「消費税を納められない事業者は悪質業者」と偏見を助長することにもつながりかねない。

 

 国税庁だけでなくマスコミでも、2001年5月18日の産経新聞で「消費税は私たち庶民が少しでも日本の社会が住みよい、安定した姿になりますようにとの願いから必死に納めているものです。その義務を果たさず、納税すべきお金を他に使うのは最も悪質な脱税行為と言っても過言ではありません。どうして新聞はもっと大きく報道して国民に詳しく知らせないのですか? 政治を先頭に消費税滞納の根絶方法を早急に確立することが急務だと思います」と読者から怒りの声を掲載し、「自営業者=脱税」のイメージを作るキャンペーンを展開している。

 

 2008年4月16日の衆議院財務金融委員会でも、民主党下条みつ議員が滞納された国税の徴収を急げとの趣旨で「釈迦に説法ですけれども、源泉所得税とか消費税というのはいわば中小零細事業主の一時預り金でございますよね。税金を払うのにも、目の前に来ることを先に優先して、お客さんが払った消費税や従業員から取った源泉部分を国に払わない。まず手前の自分のところで処理してしまう。この結果、こういう滞納連鎖が起きていると私は思います」と税金滞納者をけん制した。

 

 国会では消費税引き上げについて「増税したら景気が悪くなる」という反対意見はあっても、「滞納金が多いから」という反対意見は聞いたことがない。最近ではやっと山本太郎元議員が演説の中で国税滞納の約6割が消費税で占められていることを指摘してくれたが、もし政治家の方々が「消費税は国税の中で最も滞納税額が多い」という事実を知らずに増税するかどうかの議論を行っているとしたら、あまりにも勉強不足ではないだろうか。

 

 この他にも、国税庁は過去にタレントを起用したポスターで消費税の滞納者を非難したこともあるが、そもそも消費税の滞納額が国税全体の半数以上を占めているのは、どの事業者も売上に対して一律の額が徴収される「消費税」という税制に欠陥があるからだろう。

 消費税増税を批判する際は、景気の問題だけでなく滞納の問題についても取り上げていく必要があると感じる。

 

 

地方の消費税を安くして「地方創生」を実現しよう

 安倍政権が進める経済政策の一つに地方創生がある。地方創生とは、東京一極集中を是正して地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的にしている。

 2014年には、元岩手県知事の増田寛也氏が「何も対策を取らなければ、2040年までに全国896の自治体が消滅してしまう可能性がある」というレポートをまとめた『地方消滅―東京一極集中が招く人口急減』(中央公論新社)がベストセラーになった。

 その一方で、政府が進めている地方創生は必要なインフラ整備を放棄し、「各地方は自助努力せよ。成功しているところは地方交付税を厚くし、上手くいかないところは自己責任」と、各地域の競争を煽っているだけなのではないかという批判も存在する。

 

 しかし、私が注目しているのは「地方ほど消費税を滞納する割合が高い」という問題だ。各地域の国税局別に滞納額の割合(2017年度)を見ると東京が1.60%なのに対し、金沢が2.01%、広島が2.29%、名古屋が2.37%、大阪が2.41%、高松が2.63%、関東信越が3.01%、仙台が3.47%、福岡が3.52%、札幌が3.53%、熊本が3.67%、沖縄が3.76%と地方ほど割合が高くなることがわかるだろう(表12を参照)。

 消費税10%増税は政府が進めている地方創生にも大きく反する愚策なのである。

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 地方のほうが消費税を滞納する割合が多いのは、東京などの都市部よりも経済的なハンデが大きいことが原因だろう。例えば、雇用者に占める非正規雇用の割合(2017年)は東京都が32.6%なのに対し、滞納の割合が最も多い沖縄県では41.3%だ。都道府県別の平均年収(2018年)も東京都が622万2900円なのに対し、沖縄県は369万4800円(東京都の59.4%)と宮崎県の365万5300円(58.7%)に次いで少ない。子どもの貧困率(2012年)も東京都が10.3%なのに対し、沖縄県は37.5%となっている。

 

 更に、沖縄は全国の米軍専用基地のうち74%を負担してもらっている問題を忘れてはならない。だが、「沖縄の経済は米軍基地に依存している」というのも事実ではなく、県民総所得に占める基地関連収入の割合はアメリカ統治下だった1965年の30.4%から2015年の5.3%まで低下している。今後、沖縄が米軍基地に依存しない経済を築くためには、県民総所得を拡大させてこの比率を更に引き下げる必要があるだろう。

 そのためにも政府は消費税率を都道府県別にわけて、東京都は5%、沖縄県は0%、それ以外の地域は3%とすべきだと思っている。地方の消費税が東京より安くなれば、各地域の税負担が減って本当の地方創生が実現するのではないだろうか。

 

 

<参考資料>

小澤善哉 『図解 ひとめでわかる消費税のしくみ』(東洋経済新報社、2013年)

醍醐聰 『消費増税の大罪 会計学者が明かす財源の代案』(柏書房、2012年)

行政監察情報 『滞納防止策の改善求める 消費税滞納額増で国税庁に意見表示』(官庁通信社、1999年)

斎藤貴男 『消費税のカラクリ』(講談社、2010年)

大久保潤、篠原章 『沖縄の不都合な真実』(新潮社、2015年)

 

国税庁 統計情報

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/index.htm

平成30年度租税滞納状況について

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/sozei_taino/index.htm

暮らしを支える税を学ぼう

https://www.youtube.com/watch?v=AM8Um27CW4Y

砂漠で金を稼げと言うのか?「地方を見捨てた」山本幸三地方創生大臣

http://www.mag2.com/p/money/274082/2

平成29年就業構造基本調査 主要統計表(都道府県)

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200532&tstat=000001107875&tclass1=000001116995

平成30年賃金構造基本統計調査 都道府県別

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001113395&tclass2=000001113397&tclass3=000001113406

子育て貧困世帯 20年で倍 39都道府県で10%以上

https://mainichi.jp/articles/20160218/k00/00m/040/108000c

米軍基地と沖縄経済について

https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/kikaku/yokuaru-beigunkichiandokinawakeizai.html

2017年2月28日発売「消費税の歴史と問題点を読み解く」

消費税収の86%が法人税減税に消えている」など、2017年2月までの当ブログの記事をまとめ、大幅に加筆した新書が同年2月28日に発売されました。

興味を持っていただいた方は、書店やAmazon等で購入してもらえると有り難いです。

 

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目次

第1章 消費税の歴史(近代史から橋本内閣まで)

第2章 消費税の歴史(小泉内閣から安倍内閣まで)

第3章 増税グローバリズムのここがおかしい!

第4章 世界の消費税、軽減税率、所得税の負担率

第5章 消費税は社会保障に使われていない

 

内容紹介

 消費税は身近な税金である。しかし国税のなかで消費税は滞納金が多く、増税をしていくにつれて滞納額が増加するという問題点はあまり知られていない。また、消費税引き下げの議論はない一方で、法人税減税は行われている。

 本書では、消費税の導入から増税が繰り返される日本の歴史、欧米諸国との比較、消費税増税についての問題点を明らかにする。消費税に関して改めて整理し、増税後、国民の生活にどのように影響していくのか考察していく。

 

著者 大谷 英暉  ISBN 978-4-344-91106-2

新書186ページ 価格864円

 

 

消費税の歴史と問題点を読み解く

http://www.gentosha-book.com/products/%E6%B6%88%E8%B2%BB%E7%A8%8E%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%81%A8%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%81%BF%E8%A7%A3%E3%81%8F/

 

Amazonへのリンク

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